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記事全文を読む→ドローン空撮の先駆け「あまちゃん」はドラマ界に「産業革命」を起こした
NHK BSプレミアムで再放送が始まった「あまちゃん」が好評だ。そういえばと、「あまちゃん」の撮影方法について思い出すことがある。
「あまちゃん」のオープニングは、大友良英が作曲した軽快なテンポのテーマ曲。これが流れ出すと、北リアス線を走るディーゼル機関車を追うように、カメラが密着する。そして渓流が映し出され、次に海の様子が映る。海鵜らしき黒っぽい鳥が驚いたように飛び立ち、小袖漁港の防潮堤を走る能年玲奈が堤防の突端にある白い灯台脇にいるところを、上空から撮っている。
これだけ空撮を使う番組は、2013年の時代にはなかっただろう。
「凄い空撮だよね。やはりNHKはお金を持っているんだな。相当、騒音でうるさかっただろ」
久慈市内の居酒屋で、市役所勤務の知人と「あまちゃん」の話題で盛り上がった。
「いや~、ヘリコプターは使ってなくて、東京から2、3人のスタッフが来て、それで撮影したんだよ。だから騒音もなかったし、凄いもんだと驚いた」
知人はスタッフに撮影に適した場所を教え、小袖漁港では彼らの撮影を見守った。
「このぐらいの大きさの機械を飛ばしたんだ。そこにカメラがついていて、撮影できるんだって。自由自在に飛んでたよ」
知人は両手で輪を作って見せた。今なら誰でもドローンを使って撮影したのだと分かるが、わずか10年前にはドローンという言葉も一般的ではなかったし、ドローンを使った番組も思いつかない。
ヘリコプターを使うと費用はバカ高くなるが、ドローンは進化して軽量化され、カメラの機能も上がった。安価で驚くような映像が撮れるようになったのだ。いわば「空の産業革命」と呼べるかもしれない。「あまちゃん」は時代に先駆けてドローンを利用した番組だったのだ。
東日本大震災は2011年3月に発生したが、海岸線では押し寄せてくる津波の動画が、いたるところで撮影されている。しかし、ドローンを使った映像は私が知っている限り、全くなかった。
日本人がドローンに馴染み始めたのは「あまちゃん」放送の2年後。2015年4月22日、東京・永田町の首相官邸屋上に、4つのプロペラが付いた小型のクワッドコプターが墜落したのだ。中国のDJI社製のPhantomと呼ばれているドローンであり、自首した元自衛官の犯人は、原発反対をアピールするためだったとしている。
この犯罪をきっかけとして、ドローンの飛行に関する法律が整備されることとなった。今ではテレビ番組の屋外ロケでドローンを使用するのは、当たり前になった。ドローンを使いすぎだろ、と思わずツッコミたくなるような番組もあるが、本当に便利で映像の救世主となっているのだ。
(深山渓)
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