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記事全文を読む→掛布雅之 超攻撃的個人主義で上位球団を食うDeNAとヤクルトの「猛威」(1)
今夏のセ・リーグのペナント争いは、2つの台風の目が猛威を振るっています。それはDeNAとヤクルト。前半戦で出遅れた両チームが打力を武器に上位チームを苦しめています。巨人、阪神、広島に中日まで含めた上位4チームはダンゴ状態。抜け出すためにはDeNA、ヤクルト相手に悪くても2勝1敗でいきたいところが、負け越すケースが増えているのです。
巨人は8月5日からのDeNA3連戦で3連敗を喫しました。中日も8月1日からのヤクルト3連戦で3連敗を食らっています。シーズンの覇者となるための鉄則は、3連戦3連敗だけは避けること。しかも、5位や6位の球団に3タテされると、チーム全体が精神的なダメージを負ってしまいます。
今、セ・リーグの投手に投げたくない打線を聞くと、口をそろえてヤクルト打線と言うはずです。ピッチャーの疲労がたまる8月に入り、手がつけられない状態で、7月30日の阪神戦(甲子園)から8月10日のDeNA戦(横浜)まで、球団初、プロ野球史上6度目の10試合連続2桁安打をマークしました。
1番に座る山田は打率3割を大きく上回り、本塁打も20本を超えているのですから、相手バッテリーは初回の1球目からプレッシャーを感じます。履正社高から10年のドラフト1位で入団。当初から小川監督がその素質に大きな期待を寄せていましたが、4年目で覚醒したと言っていいでしょう。レギュラーとして初めて迎える夏も、このまま突っ走りそうな勢いです。
最大の武器はバットを思い切りよく振れること。かつて「ブンブン丸」として人気を博した池山を彷彿とさせるような強いスイングは、簡単なようでなかなかできることではありません。しかし、それは最下位ヤクルトのチーム状況だからこそできる打撃とも言えます。優勝争いをしているチームの1番打者は、あそこまで気持ちよく振ることはできないのです。
例えば阪神の上本がそうです。何としても塁に出なければいけない場面など、コースに逆らわない右打ちや、ファウルで粘っての四球など、必死にボールに食らいついていく姿勢が求められます。ところが山田の場合はノンプレッシャーで積極的にフルスイングしてきますから、相手バッテリーも勢いに飲まれてしまうのです。
普通のチームなら、山田は3番を任せたい選手です。でも、ヤクルトには3番が適任の川端という高い打撃技術を持った選手がいます。そして、バレンティン、畠山、雄平と力強いスイングをする選手が並び、8番の中村も打力がありますから、相手は息つく暇がありません。2割9分に近いチーム打率は驚異的で、切れ目のなさでいうと日本一に輝いた85年の阪神打線以上と言えるでしょう。
爆発的な攻撃力を持つだけに、相手ベンチは9回の最終的なスコアをしっかり予測して采配する必要があります。向こうが7点ぐらいの勝負を臨んでいるのに、2、3点で勝つような野球をしていては落とし穴にハマります。
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