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記事全文を読む→テリー伊藤対談「三田紀房」(1)マンガを次々と描くための“形”
●ゲスト:三田紀房(みた・のりふさ) 漫画家。1958年生まれ、岩手県出身。30歳で講談社のちばてつや賞(一般部門)に入選し、デビューする。03~07年に「モーニング」(講談社)に連載された「ドラゴン桜」が大ヒットし、05年に第29回講談社漫画賞と、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を同時受賞。自己啓発論に長けた漫画家としても知られる。現在は甲子園を舞台にした漫画「砂の栄冠」(ヤングマガジン/講談社)、投資漫画「インベスターZ」(モーニング/講談社)が大人気連載中。
累計600万部、ドラマ化もされた大人気漫画「ドラゴン桜」の作者・三田紀房氏。高校野球を描く「砂の栄冠」、中学生が株を運用する「インベスターZ」と、ヒット作品を手がける。「売れるコンテンツ」を生むには「アイデアは重要じゃない」と豪語する三田氏に、天才テリーも思わず驚嘆!
テリー 「砂の栄冠」という甲子園が舞台の漫画を連載中の三田先生ですが、高校野球は昔からお好きなんですか。
三田 はい。掲載日にはもう甲子園は終わっていると思いますけど、昨日もどうしても見たい試合があって、大阪まで行っていました。
テリー どこの高校の試合だったんですか。
三田 盛岡大付属ですね。僕は岩手出身なので、盛岡大付属の監督とも少しおつきあいがあって。盛岡はピッチャーの故障もあり、敗退してしまいましたが。
テリー 甲子園という、プロ野球ではない世界を題材にしたのはなぜですか。先生の作品は、学園ものが多い印象がありますけど。
三田 そうですね、やっぱり「成長もの」というのが、僕の作品の一つのブランドイメージなんです。子供が何か目標を見つけて、そこに向かって努力して、最終的な勝利をつかむ。こういった、わりとわかりやすい作品のフォーマットが存在しているんです。中高生が頑張る、そこにサポート役の大人がいるという、これがだいたい、一つの型ですね。そういう作品を次々と作り続けています。
テリー 作品のアイデアというのは、どのように生まれるんですか。
三田 実は僕は、アイデアはあまり重要じゃないと思っているんですよ。
テリー 「アイデアは重要じゃない」、ですか! では、何が重要なんですか。
三田 僕の作品では何が重要かというと、要するに「商品設計」ですね。商品設計と、生産システム。この2つが大事なんです。
テリー 商品設計とは、具体的にはどういうことなんでしょうか。
三田 漫画って、漫画家がいろんな雑誌に描きますよね。その時に読者が「あ、この人はこの雑誌でも載ってる」「こっちでも描いてる」ということを瞬間的に理解してもらうためには、作家特有の商品の「形」がどうしても必要なんです。
テリー ふむふむ。
三田 わかりやすくいえば「ゴルゴ13」のさいとう・たかをさんとか、本宮ひろ志さんとか、ああいう先生はどこで描いてもすぐにわかる。それは「商品設計が完成されている」ということなんですね。キャラクターやセリフの配置など、漫画に必要な設計図がきっちり確立されているんです。それをある程度完成させると、漫画家の寿命が長く、次々と描き続けられるというか。だから、その商品設計さえしっかりしていれば、あとはネタというか、アイデアはわりと無限にあるわけです。
テリー つまり、基本のフォーマットを作っちゃうというわけですね。
三田 そうですね。だから設計図を早く、いかに完成させられるかということこそが大事で、アイデアというのは、もうその時々でいくらでも無限に出てくるといいますか。
テリー なるほど。
三田 時代は変わるし、世相は変わるし、世の中の人のニーズやトレンドって、どんどん変わるじゃないですか。そこに合わせていけば、その時々でいろんなアイデアが自然発生的に出てくると僕は思うんです。
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