社会
Posted on 2014年10月16日 09:56

御嶽山噴火で東北“4火山”が活発化の戦慄データ(3)登山者自身が身を守るしかない

2014年10月16日 09:56

 また、この4火山は冬に雪山と化す。この季節に噴火すると、被害は甚大となることが予想されている。

「マグマの熱の前では雪は一瞬で溶けてしまいます。溶けた雪が泥となり、火山泥流という現象が起き、泥が山を駆け下りてくるのです。人が飲み込まれれば命を落とすでしょうし、周辺地域の交通機関など生活インフラなども破壊してしまうのです」(島村氏)

 では、この4火山がいつ噴火するのか。気象台では「すぐに」ではないとしているが、御嶽山の例を見れば、噴火予知が困難なことは明白である。

「噴火予知の成功例として北海道の有珠山の00年の噴火があります。事前に住民が避難し、死傷者はゼロだった。過去7回の噴火、その全てで近くに有感地震が発生するなど、予知しやすかったことに加え、地元の研究機関が仔細に研究していたことが功を奏しました。このように、噴火予知の手法は火山一つ一つ違うのです。現在、日本では気象庁が一括して監視していますが、5段階の警戒レベルさえ、御嶽山を見ればわかるように、その客観的基準も含めた運用に問題があるのが現状です」(島村氏)

 そして、火山周辺地域で防災協議会の設置が急がれている。今回の4火山の周辺地域には、いずれも防災協議会はなく、蔵王山だけが来年度の設置を目指している。

「かつては、火山の周辺地域ではハザードマップの作成すら嫌がる場所が多かった。それは観光客が減少するのを恐れてのことでした。最近では、ハザードマップは存在するが地域住民にしか配布せず、観光客への配布を嫌がるという事態が増えている。これも是正する必要があります」(島村氏)

 日本は世界の活火山の7%を持つ火山列島でありながら、その防災対策は遅れている。登山者みずからが身を守るしかない。

 島村氏が言う。

「御嶽山の噴火で犠牲になった方のほぼ全員が損傷死だったことを考えれば、火山灰を吸わないためのマスクや、噴石から頭を守るヘルメットを用意することはもちろん、さらには噴石を遮蔽できる場所を探しながら登るしかありません」

 イギリスの登山家ジョージ・マロリーは山に登る理由を「そこに山があるから」と答えた。しかし、東北の4火山に登ろうという人は、そんなシャレたことを言っている場合ではないのだ。

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