社会
Posted on 2023年07月24日 05:58

【仰天生物ミステリー】「人魚のミイラ」発見の大騒動! 下半身は魚で肋骨と頭蓋骨があった

2023年07月24日 05:58

 オーストラリアのクイーンズランド州イーミュー・パークンに住む男性が、同州ケッペル・サンズのビーチで撮影した、ある生き物の死骸をFacebookにアップしたところ、米ニュースメディア「Knewz」などが取り上げたことで「これは人魚のミイラ発見か!」と地元を揺るがす事態になっている。

 砂浜の上に横たわる死骸は体長約6フィート(約183センチ)で、大半が白骨化。魚に見える下半身に、肋骨がある上半身、その先には確かに、人間の頭蓋骨のようなものがある。サイエンスライターが言う。

「写真を確認した英ロンドン動物学会の専門家は、小型のクジラ科のものではないか、としたものの『このエリアにどんな生物がいるかわからないため、それ以上のことは答えられない』と明言を避けました。専門家でもわからない謎の生物の死骸として、人魚伝説に火が付いたというわけなんです」

 実は日本でも今年2月に「人魚のミイラ」と称されるものが、倉敷芸術科学大などの科学的調査で、その正体が判明している。前出のサイエンスライターが解説する。

「倉敷芸術科学大のCT(コンピューター断層撮影法)により調査されたのは、倉敷市の円珠院に保管されていた、サルのような頭部に歯と頭髪を持ち、両手に爪、下半身にウロコや尾ビレがある、体長約30センチのミイラです。このミイラが寺に安置された経緯はわかりませんが、添えられた文書には明治36年(1903年)11月という日付がある。江戸中期に高知沖の漁網にかかった奇代乃魚、つまり『世にも珍しい魚』として大阪で売られた、との記述があることから、地域の貴重な遺産として住民から愛されてきたそうです」

 しかし最新の研究により、このミイラの上半身は、綿の詰め物の上にフグの皮がかぶせられていることがわかった。下半身も「ニベ」という魚のヒレとウロコを残したまま骨や肉を取り除き、布や綿が詰められていると判明している。

「さらに電子顕微鏡による観察で、頭部には哺乳類特有のたんぱく質が見られた。動物の毛を貼り付けたものであり、爪も人間やサルなど霊長類のものである可能性が高い、との結果が出ました。ウロコの測定結果から、作られたのはおそらく1800年代後半。つまりこのミイラに関して言えば、魚や綿などで成形した工作品だったわけですが、住職は『人魚のものではなかったが、命ある生き物を使っていたことは確か。大切に保管し、作った人や現代まで守ってきた人の思いを伝えていきたい』と語っています」(前出・サイエンスライター)

 さて、クイーンズランドで見つかった死骸は人魚なのか、はたまた…。

(ジョン・ドゥ)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/6/24発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク