スポーツ

「情に流されんためや」阪神・岡田監督が一線引いても虜にする「人心掌握術」

 プロ野球も後半戦がスタート。18年ぶりの優勝を目指す阪神は、夏の甲子園大会で8月にある「死のロード」と呼ばれる敵地での連戦が大きなターニングポイントになる。それだけに7月25日からの巨人、広島と続く「本拠地・甲子園」での6連戦が今後を占う試合になりそうだ。

 岡田彰布監督は昨年の就任会見で「今年はアレ(優勝)を当然、狙える」と事実上の優勝宣言をして、その「公約」通りに前半戦は首位で折り返した。気の早い阪神ファンはV確実やー! といったところが、今季の阪神の好調は何よりも岡田監督の選手に対する人心掌握術によるところが大きい。阪神担当記者曰く、

「その一つが、試合で四球を選んだ選手に対する契約の査定ポイントを上げたことです」

 プロ野球選手の査定は実に細かいところまでの「契約」があるが、打者の早打ちを減らすために岡田監督が球団に掛け合い、四球一つ選べばポイントがアップ。来季の給料に反されるようにした。

 そうした選手が有利に運ぶような査定の変更を現場のトップである監督が球団に提言する例はない。その甲斐あって阪神の四球獲得数はセ・リーグではトップ。ライバル巨人とは100個近くも差がある。これはそれだけ多く出塁しているという「数字」の証明だ。

 また「選手とは一線を引く。情に流されんためや」と特定の選手への練習や声がけはほとんどしない岡田監督だが、

「ホームランを打った選手をハイタッチで迎えるなど、前回の阪神監督時代ではありえない光景です」(ベテラン阪神担当記者)

 加えてマスコミ対策も万全。勝てば官軍、負ければボロクソに言われる阪神の監督業だが、チームの好調も手伝って岡田バッシングはほとんどない。それどころか、

「トラ番(阪神担当記者)なのに、そんなこともわからないんかー、と身内のように言ってくれる。我々、記者に対する人心掌握も完璧です」(別の阪神担当記者)

 激暑のこの夏、岡田阪神が突っ走れば本格的な秋を迎える前に一気に優勝ロードが見えてくる。その死角は今のところ見当たらない。

(小田龍司)

カテゴリー: スポーツ   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
4
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身