社会
Posted on 2023年08月27日 09:58

【仰天生物ミステリー】カニを強制的に性転換させて体を乗っ取る「フクロムシ」の寄生生活

2023年08月27日 09:58

 スーパーでも見かけるワタリガニの旬はオスとメスとで違うが、オスはだいたい7月から11月。この時期のオスは最も身詰まりがよく、身の甘さも抜群だとされる。一方、メスの旬は11月から4月までの間で、おすすめなのが内子(卵)だ。だが一見、内子に見えるものの、甲殻類をターゲットに寄生するフジツボの仲間「フクロムシ」の場合があることをご存じだろうか。

 フクロムシは甲殻類の「根頭上目」というグループに分類される、フジツボ、カメノテなどの親戚的な甲殻類だ。幼生の頃は甲殻類らしく、エビやカニのそれに近い形をしているのだが、その後、カニに寄生すると、とんでもない大変身を遂げるのだ。海洋生物に詳しいジャーナリストが解説する。

「フクロムシは世界に300ほどの種類がいる、カニやヤドカリ、シャコなどに寄生します。オス、メスを問わず寄生しますが、ターゲットに近づくと針を刺し、自分の細胞を相手の体に注入する。と同時に、自分の体を消滅させるのです。その後、相手の体内に根のようなものを張り巡らせ、宿主の栄養を吸収。カニの場合は、お腹の辺りに生殖器官である袋を露出させることになりますが、寄生されたオスは性腺を破壊されている。簡単に言えば、強制的に性転換させられている状態なんです」

 つまり、フクロムシにより精巣を破壊されたオスは、雄性ホルモンを分泌できなくなり、さらにお腹が大きく、見た目もメスっぽくなる。その袋を自らの卵と勘違いし、フクロムシの袋をかいがいしく世話するようになるというから、驚くばかりだ。

「フクロムシは海であれば波打ち際から深海まで、宿主がいる場所ならどこでも幅広い海域に存在し、素早いハッキングスキルでカニの心と体を乗っ取っていきます。そして袋の中で産卵させた卵を育て、孵化した幼生が海中へと飛び出し、どんどん増え続けていくというわけなんです」(前出・海洋生物に詳しいジャーナリスト)

 フクロムシはワタリガニに限らず、タラバガニや上海ガニなど、あらゆるカニに寄生するが、幸いなことに、人間が食べても害はないとされる。ただ、見ただけでは内子なのかフクロムシが寄生してできた生殖器官なのかがわからないため、知らずに食べている可能性はある。つまり、内子があるメスだと思って食べたカニが、実はオスだった、ということになるのだが…。

(ジョン・ドゥ)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年09月25日 06:45

    世界最大の動画プラットフォーム「YouTube」が、摂食障害および過食に関するコミュニティーガイドラインと広告ポリシーを大幅に改定した。過度な食べ物のため込みや、極端なカロリー制限、減量の繰り返しなど、視聴者がマネをする危険性がある「大食い...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    芸能
    2026年09月25日 11:00

    9月18日から20日までの「国内映画ランキング」(興行通信社調べ)が9月24日に発表された。9月18日に公開されている織田裕二主演の「踊る大捜査線N.E.W.メトロポリスを駆け抜けろ!」は、約14年ぶりのシリーズ最新作。初登場で2位にランク...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    社会
    2026年09月26日 11:15

    南北対決のスタンドに、まさかの「金正恩」が現れた。愛知・名古屋アジア大会の女子サッカー、韓国×北朝鮮戦が行われた静岡県袋井市のエコパスタジアム。独特の刈り上げ頭に人民服姿で観客席に登場したのは、北朝鮮・金正恩総書記のそっくりさんとして知られ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/9/29発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク