スポーツ
Posted on 2024年01月16日 09:58

【鹿島アントラーズ】戦術がコロコロ変わる「4年間で監督4人」名門の迷走

2024年01月16日 09:58

 Jリーグ開幕に向け王者・ヴィッセル神戸が積極的な補強をすれば、王者奪還を目指す川崎フロンターレや浦和レッズは多くのメンバーの入れ替えが行われている。

 そんな中、5年連続無冠、7年連続国内無冠となった名門・鹿島には大きな動きがない。

 昨季は岩政大樹監督のもと、DF植田直通、昌子源、MF佐野海舟、藤井智也、FW知念慶と大型補強を行った。それでもリーグ5位、ルヴァンカップベスト8敗退、天皇杯3回戦敗退と散々な結果となった。

 ここ数年の鹿島を見ていると、監督が固定されておらず、代わるたびに違うサッカーになっている。

 大岩剛監督の後を継いだザーゴ(2020~2021年4月)は、それまでの堅守速攻を主体とする鹿島のサッカーに、主導権を握る攻撃力を根付かせようとした。ブラジル人ではあるが欧州のサッカーをミックスさせ、それまでの鹿島のサッカーを変えようとした。しかし2年目、失点が多くスタートにつまずくと解任され、相馬直樹コーチが監督に昇格した。

 相馬監督は最終ラインを安定させ、堅守速攻のサッカーに戻り、ザーゴの攻撃的なサッカーとは正反対だった。シーズン終了後に相馬監督は退任となった。

 2022年には、クラブ史上初のヨーロッパ人監督、レネ・ヴァイラーを就任させ、今度はボールを奪ったら前線にという縦に速いサッカーに変わった。一時は首位に立ったものの、上田綺世が欧州に移籍すると失速。8月には岩政コーチが監督に昇格。

 ここ4年間で監督は4人入れ替わり、それぞれが違うスタイルのサッカーをやっている。継続性、繋がりがなくチームの方向性が定まっていない。例えば優勝した神戸は、昨季の夏以降に試合内容が良くないため選手だけでミーティングをしている。内容は自分たちのサッカーができているかどうか。神戸のサッカーの基本である、チームのために走る、チームのために戦う。それを再確認して終盤の快進撃に繋げた。

 残念ながら、今の鹿島には自分たちの原点というか、チームの土台となるものがないのではないか。

 鹿島は今季からJクラブでの監督経験があるランコ・ポポヴィッチが監督に就任した。吉岡宗重フットボールダイレクターとしては、岩政監督続投が既定路線だったはず。今年を岩政体制勝負の年にしたかったのだろう。しかし岩政監督が自ら退任したことで監督が白紙に戻った。他クラブに比べて監督の人選が遅れ、吉岡FDが大分の強化部時代にポポヴィッチを招聘した経験があり、その関係での監督就任となったのだろう。町田ゼルビア、FC東京、セレッソ大阪などいろいろなクラブでの経験はあるが、実績という部分ではどうだろうか。

 ここ数年のバタバタ感は名門らしくない。それでも今季は柴崎岳がキャンプからチームに合流できる。ピッチ上の監督になれる選手なだけに、今の鹿島をどう変えるか。

 外国人もディエゴ・ピトゥカ、アルトゥール・カイキなどがチームを去り、クロアチア人DFヨシプ・チャルシッチを獲得した。外国人枠はまだ余っているだけに、今後の補強にも期待したい。

 優勝を狙うというよりも、まず鹿島のスタイル、方向性をハッキリさせることが大事ではないだろうか。

(渡辺達也)

1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップアジア予選、アジアカップなど数多くの大会を取材してきた。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2013年11月26日 10:00

    11月8日、歌手・島倉千代子(享年75)が肝臓ガンで死去した。島倉といえば、演歌の王道を歩むように、その生き様は苦労の連続だった。中でも、莫大な借金返済で味わった地獄は理不尽極まりなかったようで──。島倉は、男を信じて手形の保証人となったせ...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年05月02日 18:00

    三陸沖で再び地震が発生し、富士山噴火を危惧する特番が組まれ、高市政権は武器輸出を解禁─この不穏な流れは何かの兆しなのか?いち早く察知したのは「Mr.都市伝説」関暁夫氏だ。30年以上前に作られたカードが、驚愕の未来を暗示しているという。いった...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月03日 18:00

    世界の大谷翔平の背中を追う「後継者」が、同じ米国で静かに存在感を強めようとしている。日本を経由せずに米大学で名を馳せて、即メジャー入団を夢見る怪物のことだ。ところが今、その進路を巡って“別シナリオ”が確定的と言われているのだ。は...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/4/28発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク