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棚橋弘至「常設会場計画は今、初めて言った」/テリー伊藤対談(3)

テリー 例えば新しいシリーズを作るとか、もう何かアイデアはあるんですか。

棚橋 ひとつアイデアとして持ってるのは、新日本プロレスの常設会場を作りたいと。

テリー おおっ、いいじゃないですか!

棚橋 都内だとやっぱり年間で後楽園ホール大会がいちばん多いんですけれども、どこか交通の便がよくて、2、3000人規模の新日本プロレスの常設会場を作りたいんですよ。新日本プロレスが使わない時は、他の団体に使ってもらったりして、それで「猪木アリーナ」っていう名前を付けたいなと思ってます。

テリー へぇ。何であえて猪木さんの名を?

棚橋 これから100年、200年経って現行のレスラーがみんないなくなっても、そこに「猪木アリーナ」っていう名前の会場があれば猪木さんの名前はずっと残るし、未来のプロレスファンが「猪木さんってどんなレスラーだったんだろう」ってさかのぼってくれた時に、ひょっとしたら棚橋の名前も出てくるかもしれないじゃないですか。

テリー すごい。考えてるなぁ!

棚橋 その会場に歴史資料的なブースがあってもいいと思うし、後世につながるような大きな仕事が1個できたらいいなと思います。

テリー 常設会場って「(プロレスリング・)ノア」が持ってましたっけ?

棚橋 そうですね。「ディファ有明」がありましたね。今はもう閉館してしまいましたけど。でも、あそこもノアの持ち物ではなかったんですよ。

テリー 借りてたっていうこと?

棚橋 そうですね。今はプロレス団体で常設会場を持つのはかなり難しいと思います。

テリー 実際問題として、2、3000人のキャパで、交通の便もいい会場となると、金額が相当になりますよね。例えばどのぐらいまでだったら出せるんですか。

棚橋 どうですかね。土地代と上物代で何十億とか、やっぱりかなりの額になると思いますけど。

テリー 親会社のブシロードはいくらぐらい出してくれるんですか?

棚橋 いや、そんな深い話は全然。まだ僕の頭の中にあるだけで、今初めてここで言ったので。木谷(高明)オーナーがこれ読んだら「ええっ!?」って言うかもしれません(笑)。

テリー そうか(笑)。でも、こういうことを考えるのは面白いよね。夢がある。場所はどこがいいんだろう。

棚橋 やっぱり有明とかあっちの方ですかね。築地の辺りとか。

テリー いや、築地は難しいと思いますね。

棚橋 何か築地市場の跡地に巨人が球場を作るっていう話もあるじゃないですか。その横辺りにポンと。巨人戦を見に来た人が間違って入っちゃったり(笑)。

テリー 普段、試合がない時はクラブになるといいですね。

棚橋 あ、いいですね。

テリー 昔、力道山が渋谷に「リキ・スポーツパレス」っていうのを作って、僕行ったことがあるんですよ。そこでパーティーをやっていて。

棚橋 そうなんですか。

テリー で、道玄坂だから土地が狭いんですね。だから、すり鉢状になっていて、お客さんがこういう感じで(身を乗り出す)リングを見てるんですよ。感覚で言うと、古代ローマのコロシアムの縮小版みたいな感じ。

棚橋 地下闘技場みたいな。

テリー そうそう。それが、すごく格好よくてゾクゾクしたんですよ。土地が狭ければ、そういう作りにするのはあるかもしれない。

棚橋 僕、去年たくさん海外に行ったんですけど、海外で行われる2、3000人規模の大会ってクラブっぽいところが多いんですよ。入口にバーカウンターがあって、DJブースがあって。その方がプロレスの試合がない時はずっと貸し出せますから稼働率も上がりますよね。

ゲスト:棚橋弘至(たなはし・ひろし)1976年、岐阜県生まれ。立命館大学法学部の3年時に「新日本プロレス」の入門テストを受け合格。卒業後の1999年に入門し、同年10月、真壁伸也(現・刀義)戦でデビュー。2006年、団体最高峰のベルト「IWGPヘビー級王座」を初戴冠。「第56代IWGPヘビー級王座」時代に当時の歴代連続最多防衛記録である〝V11〟を達成、またタレントとしてテレビ番組や映画などにも出演するなど、平成後期のプロレス人気の復活に尽力した。現在は現役を続けながら、新日本プロレスの代表取締役社長を務める。

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