芸能

キャイ~ン・天野ひろゆき「メッセージ性は何もありませんけど」/テリー伊藤対談(4)

テリー せっかくだから、もう少し本の話も聞きたいんだけど。4人で錦糸町、福島、三軒茶屋、宮崎と4ヵ所へ行ってますよね。

天野 そうですね。初めてのライブをやった場所が錦糸町で。三茶は欽ちゃんの事務所がある場所なんですよ。で、福島は、ウドちゃんが東北の山形の生まれで。もうずっと復興で頑張ってるところだし、ロケでも何度もお世話になっているので、「改めて行ってみようか」って。

テリー 宮崎は?

天野 宮崎はやすのルーツなんですよ。飯尾君は東京だし、ウドちゃんと僕の実家(愛知)も結構、行ってるんですけど、やすの実家だけはみんな行ったことがなくて。やすの実家、染物屋さんなんですよ、旗とかの。

テリー いいねぇ。

天野 あんまりお互いのルーツって知らなかったんですけど、やすのお父さんお母さんに会ったり、色々知れて新鮮でしたね。

テリー で、行った場所での思い出話なんかをして、それがこの本になってると。そんな本ってないよね。

天野 ないんですよ。僕らも途中で「これ、何の本だろう」と思いながら。ただのおじさんたちの里帰り(笑)。

テリー 行った先ではどこに泊まったの?

天野 やすが色々と電話で探してくれて、4人1部屋でザコ寝して。だから終始ずっと笑いっぱなしっていう。

テリー いいなぁ、うらやましい。

天野 気が合うから、ずっとくだらなかったですね。何のメッセージ性もなく(笑)。でも、すごい楽しかったです。

テリー まぁ、こういう本だから、おじさん同士の楽しそうな雰囲気が伝わればいいか。

天野 そうですね。ほぼ同期で、ほぼ同じぐらいの環境でお笑いという仕事をやってきた4人ですけど、語れば語るほど4人ともまったく違うっていうことがわかってきて。メッセージ性は何もありませんけど、これを読んで少しでも「バカだな」とか「いい関係だな」とか思ってもらえればいいかなと。

テリー いいよね。俺、あんまり仲間と同じ部屋でザコ寝とかしたことないんだけど、これ読んでちょっとザコ寝したくなったな。

天野 あ、ほんとですか(笑)。じゃあ、よかった。なんか今、文字で傷ついたりとかしてる人もいると思うんですけど、文字ですごく楽しくなれることもあるんだっていうのを、感じていただければいいなと思いますね。

テリー 最近はSNSの誹謗中傷とかも多いからね。でも、キャイ〜ンやずんはそういうところからいちばん遠いような気がするね。

天野 ああ、そうですか。基本的には誰かが嫌な思いをするようなことは、あんまりやらないようにとは思ってますかね。というよりも、ウドちゃんにあんまり似合わないでしょうね。

テリー ああ、そうだね。

天野 僕個人の時はちょっとイジったりとか、そういうニュアンスはあるかもしれないですけど、キャイ〜ンでやる時は特に。

テリー キャイ〜ンの今後っていうのは、どうイメージしてるんですか。いいか、このままで。

天野 まぁ、おはぎですからね(笑)。どんなに化粧してもおはぎはおはぎだっていうのもありますし。結局変わらないから。ずっとこのままやっていくのかなって思いますね。

テリーからひと言

 うちの実家の玉子焼き屋が豊洲の「千客万来」に店を出してるんだけど、そのライバルが〝今どきのいなり寿司〟なんですよ。キャイ〜ンの2人も進化系のおいなりさんやおはぎになるといいのかもしれないね。

ゲスト:キャイ~ン・天野ひろゆき(あまの・ひろゆき)1970年、愛知県生まれ。1991年、事務所の先輩だったウド鈴木と「キャイ~ン」結成。多くのバラエティー番組で活躍。「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」(日本テレビ系)の企画で、南原清隆、ビビアン・スーと共に音楽ユニット「ブラックビスケッツ」を結成し、「STAMINA」や「Timing」などのヒット曲でNHK紅白歌合戦にも出場。現在のレギュラー番組は「うまいッ!」(NHK総合)、「プレミアの巣窟」(フジテレビ系)、「スイッチ!」(東海テレビ、木曜日コメンテーター)、「あまドラ~天野っちのドライブしよう!!~」(テレビ愛知)ほか。4月25日、キャイ~ンとずんの共著「作文集~ほぼ同じで、ぜんぜん違う」(小社刊)発売。

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