芸能

追悼・菅原文太 “未公開肉声”ドキュメントから紐解く「反骨の役者人生」(10)“トラック野郎”初日のある出来事

20150122n

 菅原文太の「仁義なき戦い」と並ぶ代表作が「トラック野郎」シリーズだ。コミカルで下品な作風にもフトコロの深さを見せて熱演、大ヒットした。生前最後に同シリーズを語ったと思われる貴重なインタビュー肉声を紹介しながら、稀代の反骨役者が「後世に伝えたかったもの」をひもとく!

 昭和50年(1975年)8月30日に封切られた「トラック野郎 御意見無用」は大ヒットし、ただちにシリーズ化され、5年間で10作作られ、「仁義なき戦い」と並ぶ菅原文太の代表作となった。

 封切り初日、主役をつとめた“一番星”こと星桃次郎役の文太、コンビを組んだ“ヤモメのジョナサン”こと松下金蔵役の愛川欽也、マドンナ役の中島ゆたか、監督の鈴木則文ら一行は、舞台挨拶のため、銀座丸の内東映から始まり、渋谷、新宿、池袋と都内の主だった東映直営館をまわった。どこも大入り満員の盛況で、彼らは早くも大当たりの手応えをビンビンに感じとっていた。

 夕方、デコトラ(デコレーショントラック)“一番星号”とともに浅草東映に着いた一行を映画館前で待ち受けていたのは、黒山のような人だかりと「ウワァーッ!」という地鳴りのような歓声であった。ファンたちの凄まじい熱気に、文太一行の感激はいかばかりのものであったか。彼は後々までも折に触れてこのことを強い印象で思い出すことになる。

 すでに午前中の観客の入りで、大ヒットは確実となり、岡田茂東映社長は鈴木則文監督の顔を見るなり、

「おい、次は正月作品や。題名は爆走一番星。どや、ええタイトルやろ」

 と言ってのけたという。初物作品が封切り初日の午前中の段階で、シリーズ化が確約された(しかも2作目は正月映画に決定)というのだから、到底あり得ないような話だろう。

 この「トラック野郎」、そもそもは予定されていた京都撮影所作品が1本、急遽、製作中止となり、その穴埋め的に企画された作品で、当初はあまり期待されていなかったという。

 企画の提案者は“キンキン”こと愛川欽也で、彼はかねがね自身が声優として出演したアメリカのテレビドラマ「ルート66」のようなロード・ムービーを文太とのコンビで撮れないものかと考えていた。そんな愛川に「トラック野郎」のアイデアが閃いたのは、NHKのドキュメンタリー番組でデコトラ特集を見たのがきっかけだった。

 キンキンはさっそくデコトラが載った週刊誌数誌を手に文太を訪ね、そのアイデアを披露し、「トラック野郎」の企画はスタートしたのだった。

 文太も一昨年11月27日、「トラック野郎」ブルーレイ・ボックス特典映像用の取材に応じ、当時のキンキンとのやりとりをこう振り返っている。

「『これ、映画になりませんかね?』『おもしろそうだな』と。日本にはなかったから、そういうトラック。それじゃあ考えてみようか、いうところからスタートかな。で、東映にはすぐ『これやらしてくれよ』と。それでまあ、きっと会社のほうもおもしろそうだと思ったんじゃないか、うん」

◆作家・山平重樹

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    出会いのカタチもニューノーマルに!「本気で結婚したい」男がやるべきこと

    Sponsored
    168750

    「結婚はしたいけど、もう少し先でいいかな……」「自然な出会いを待っている……」と思いながらも、「実は独りが寂しい……」と感じてはいないだろうか。当然だ。だって男は弱いし、寂しがりだから。先の“言い訳”じみた考えも、寂しさの裏返しのようなもの…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    多部未華子、「行列のできる法律相談所」で見せた“顔の進化”に視聴者騒然!

    132223

    8月24日から25日にかけ放送された「24時間テレビ」(日本テレビ系)は、平均視聴率16.5%で歴代13位の好成績を記録。駅伝マラソンでの、いとうあさこのラストスパートのシーンでは瞬間最高視聴率39.0%と驚異的な数字をとり、そのまま後番組…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    過食やストレスによる“ぽっちゃり” 実は「脳疲労」が原因だった!?

    Sponsored
    157187

    「思うように外出できないし、友だちともなかなか会えない」「四六時中、家族と接していて息が詰まる」「在宅勤務だと仕事に集中できない」「残業がなく収入減で将来が不安」──会議に限らず、飲み会やデート、婚活まで、オンラインによるライフスタイルがニ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
ボタンが弾け飛びそう!新井恵理那、“Dバスト”躍動バドミントン動画に絶賛の声
2
テレ東・角谷暁子、ニットがキツそう!まん丸“お椀バスト”がまた進化!?
3
ゴムは常備!? 重盛さと美、32年間お泊りなしの”連れ込み型女子”宣言のワケとは
4
とんねるず、「タモリのビールをよそにドンペリ」押し通した驚愕バブリー現場
5
森川夕貴の“電撃婚”で弘中綾香の「円満独立プラン」が頓挫したワケ