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記事全文を読む→テリー伊藤対談「コロッケ」(4)続けていく“被災地での活動”
テリー コロッケさんは震災のボランティア活動も続けていますよね。
コロッケ そうですね。でも、それも大げさなことじゃないんですよ。日本に住んでいる方なら、自分に何ができるのか、誰でも考えることだと思っています。それに、ものまねをやろうと思って行ってないですし。
テリー 最初は、普通のお手伝いだったんだ。
コロッケ ふざけるのは失礼だと思って、炊き出しを配っていたんです。でも、寒~い日に、200~300人並んでらっしゃる方の中から「コロッケさん。何かものまねやってよ」って言われたんですね。その瞬間、その言葉に反応した20人ぐらいがパッと僕を見たんです。「みんな、笑ってないのよ」と言われて、「わかりました」と。
テリー どんな芸を披露したんですか?
コロッケ 拡声器を持ってきて「誰がいいですか?」とうかがったら、「森進一さん」と。「森進一さんの曲で、お好きな曲はありますか?」とまた聞いて。まず自分本位で動いてしまうことがいちばんよくないと思ったので、おうかがいを立てたんです。
テリー 自分勝手に動く人もいるものね。
コロッケ だけど、こちらから聞くと、そこに会話が生まれる。コミュニケーションが取れて、少し距離があったものが縮まるんですね。皆さんやっぱり気持ちが警戒しているのと、疲れていらっしゃるのと。「何しに来たんだろう、コロッケ」と。そういういろんな気持ちが飛び交っている場所なんですね。
テリー 人数も多いしね。
コロッケ 「大丈夫ですか」と言っても、もちろん大丈夫じゃないわけです。「頑張ってください」なんて言っても「もう、たくさん頑張ってる」と‥‥。言葉を1つ間違うと、相手を傷つけてしまうんです。
テリー そうやって自然に気遣えるのがすごいね。
コロッケ そんな中で「じゃあ、やらせていただいていいですか?」とまた聞いて、「やって、やって」とお答えいただいて。そして20人ぐらいが笑うと、後ろに並んでらっしゃる200人ぐらいが、何があったんだろうとのぞきに来る。震災後、笑顔も笑い声も聞いたことがない、そんな中に「何? おもしろいことがあるの?」「コロッケ? コロッケがいるの?」という声が広がっていくんですね。
テリー みんなコロッケさんが来ているのを知らなかったの?
コロッケ 「ここにいます」なんて言わないですし、炊き出し場所では、皆さん食べ物を見ていますから。
テリー そうか。みんな喜んでくれました?
コロッケ ものまねをやってきて初めて「あ、ものまねって人の役に立ってる仕事なのかな」と思いました。
テリー だってものまねは、やって1秒後にもう楽しくなる芸ですからね。
コロッケ そうですね。森(進一)さんなら「ヴェ」(顔まね)とか、これでいいわけですから。その時、コージー冨田、トニーヒロタ、ツートン青木とまとめて「ものまね四銃士」って呼んでいたんですが、みんな一緒に東北を回ってくれましたね。電気も使えないので、バッテリーを持って行って、ワイヤレスのスピーカーで。
テリー 電気がないから。
コロッケ だけど「この場所じゃダメだ」とか「マイクがないとダメだ」とか言ったら、それは芸人じゃないなと思ったんですよ。
テリー すごいなぁ。国民栄誉賞ものだと思うよ、本当に。コロッケさんのこれからの夢は何ですか。
コロッケ エンターテインメントというのは、僕の中ではその場限りのものじゃないんです。その日にステージを見て、会館を出て歩いてる時に、ああだったね、こうだったねと会話が増える。そして5年後、10年後に、親子で観に来ていた人たちが「お母さんがあんなに笑うの初めて見たよ」「ああ、本当ね」って、その会話の中に僕の名前が出てきたらうれしいなって。
テリー なるほど。
コロッケ あとは20年たって僕がいなくなったあと、僕と同じようなことをやろうとする芸人が出てくると思うんですよ。その時に僕の映像が残ってて、「なーんだ、先輩芸人がもう先にやってるよ!」って、いい意味でがっかりさせたい。そうして「もっと他の芸をやろう」と奮起させてやりたいですね(笑)。
◆テリーからひと言
コロッケさんの芸に対する真摯な態度に感動したなぁ。アメリカの大物エンターテイナーみたいに、自分の名前をつけた「コロッケ劇場」を持って、そこに行けばコロッケさんをいつでも観られる、というようにしてほしい!
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