名将・野村克也氏が提唱したID野球の申し子として真っ先に思い浮かべるのは、古田敦也氏だろう。そのYouTubeチャンネル「フルタの方程式【古田敦也 公式チャンネル】」(登録者数87.8万人)が、「野球選手のYouTubeチャンネル登録者数ランキング(12月現在)」で2位にランクイン。チャンネル開設が後発の古田氏が、YouTuberとしては先輩にあたる、1位の上原浩治氏(「上原浩治の雑談魂」/100万人)、3位・里崎智也氏(「Satozaki Channel」/81.4万人)の間に割って入る躍進を見せた。
その原動力となっているのは、豪華すぎるコラボの数々だ。視聴回数を見れば、平均球速が120台ながらプロ通算176勝を挙げ、2041奪三振を記録した星野伸之氏を迎えた、2022年3月29日の動画は、411万回でチャンネル3位。
広島と阪神で通算476本塁打の金本知憲氏、中日と楽天でセ・パ両リーグ本塁打王に輝いた山﨑武司氏、ヤクルト時代に打点王2度の広澤克実氏、西武時代に首位打者と最多安打を各2度獲得の和田一浩氏といった球史に残るスラッガーを招き、本塁打の打ち方を解説した2021年11月5日は、480万回で2位に。
元広島の前田智徳氏らを前に、3度の三冠王に輝いた落合博満氏のバッティングの極意を語った2021年8月3日の回が770万回で1位となっている。
落合氏をめぐっては、12月3日に面白い話を展開した。日米通算2730安打を放った青木宣親に「バットをゆっくり振る技術」を教えたのは古田氏であり、敵として対戦した落合氏のスイングスピードの遅さを、捕手として間近で見て気付いたことだと明かしている。
「オレ流」はバッティングだけでなく、古田氏のチャンネル登録者数にも大きな影響をもたらしようだ。
(所ひで/ユーチューブライター)