社会
Posted on 2024年12月17日 09:59

日本で大麻使用罪が施行…解禁されているタイで現地の声を聞いた②~大麻政策の柔軟化で「訪日観光客」増加

2024年12月17日 09:59

 日本国内で改正大麻取締法が12月12日に施行され、大麻の使用が罰則の対象となった。この法改正で大麻の乱用防止を目指す一方で、世界の一部で進む合法化の流れと逆行するものとして、賛否を呼んでいる。そこで現在、大麻が解禁されているタイに滞在中の筆者が、現地の日本人に話を聞いた。

 タイでは2018年に医療および研究目的での大麻使用が解禁され、2022年には大麻草の栽培や一般使用が合法化された。現行のタイ法では、大麻草の栽培は事後の届け出さえ行えば、許可されている。また、大麻の全ての部位の所持や、一部の部位に限られた販売も可能だ。タイ国内では大麻を扱う店舗やレストランが一時急増し、大麻関連ビジネスが広がった。タイの町中にあるディスペンサリーでは、大麻の栽培環境をを展示しているケースもある(写真)。

 しかし、規制が完全に緩いわけではなく、大麻苗の販売、種子の輸入、THC(テトラヒドロカンナビノール)含有量が0.2%以上の大麻抽出物の製造や販売、大麻製品の輸出にはライセンスが必要とされる。こうした規制について、大麻ショップを運営する日本人は次のように語る。

「日本でも医療目的などで大麻を合法化するなら、販売を許可制にすればいいと思います。ライセンスを取得した人だけが販売できる仕組みを整備すれば、乱用のリスクを抑えられるはずです。また、使用者から使用税を徴収する仕組みも考えられます。タイでは大麻を購入する際にパスポートの提示が求められ、使用者の把握が徹底されている。このような仕組みを導入すれば、日本でも適切な管理が可能ではないでしょうか」

 さらにこの日本人は、日本が今後、大麻政策を柔軟化することによる経済的なメリットにも言及した。

「インバウンドの推進を考えるなら、大麻が非合法な国々から訪日する観光客の増加が見込まれます。観光客の増加は日本経済にいい影響を与える可能性がありますね。日本が大麻栽培の技術を向上させ、そのノウハウを海外に輸出することも、ひとつの選択肢でしょう。さらには肥料や栽培器具など、関連する周辺産業の発展も期待できます」

 日本国内では改正法によって大麻の使用が正式に禁止され、厳罰化されたことで、乱用防止への期待が高まっている。その反面、大麻合法化が進む海外に使用者が流れる「大麻ツーリズム」の増加や、国際的な政策の違いによる影響が懸念される。

 タイをはじめとする諸外国では、合法化と規制のバランスを模索する中で、経済や観光の新たな可能性が生まれている。日本はその流れをどのように受け止め、国内外での対応を進めるかが問われている。

(カワノアユミ)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2026年06月07日 08:45

    バラエティー番組でピン芸人の中山功太が告発した、サバンナ・高橋茂雄によるいじめ。まだ記憶に新しい騒動だが、高橋の謝罪に発展したこの一件には単純に語れない側面もあったようだ。周囲の芸人を巻き込んだ混乱の中でひとつ、際立つ動きがあった。仲裁役と...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年06月10日 11:00

    またもや、負のスパイラルの繰り返しである。楽天が6月10日、借金15の成績不振を理由に、三木肇監督の休養を発表した。10日の巨人戦から塩川達也ヘッドコーチが「監督代行」として指揮を執る。楽天の監督交代はもはや、お家芸だ。2005年に新規参入...

    記事全文を読む→
    女子アナ
    2026年06月10日 14:30

    局アナによる異例の公表が、大きな波紋を広げている。出演するラジオ番組で「結婚」について激白したのは、TBSの山本恵里伽アナウンサーだ。それは6月9日放送の「荻上チキ・Session」でのこと。山本アナは、法律婚ではなく事実婚を選んだと明かし...

    記事全文を読む→
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/6/9発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク