芸能

“坂東三津五郎”への「尾上菊五郎ユーモア弔辞」で気になる梨園の常識

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「あなたは『姫路城が好きだ、彦根城が好きだ』と言っていたけど、夜の“嬢”たちも好きでした」──。膵臓ガンで世を去った歌舞伎俳優・坂東三津五郎(享年59)の葬儀で、独特の表現で故人をしのぶ弔辞を尾上菊五郎(72)が読むと、葬儀場内に一瞬、笑いが起きた。が、世間とは異なる梨園の「常識」も浮き彫りになったのだ。

“ユーモラスな弔辞”が飛び出したのは去る2月25日。東京・青山葬儀所で営まれた告別式でのこと。立ち会ったスポーツ紙記者が言う。

「城郭マニアと女好きの一面を交えたウイットに富む表現のつもりで三津五郎さんに呼びかけたんでしょう。三津五郎の女遍歴ですぐ思い出すのは、“八十助”時代の“ヤリ助”“ハメ助”の異名や、(元フジテレビアナウンサーの)近藤サト(46)との再婚とスピード離婚劇ですが、いずれにせよあらためて梨園が特別な世界であることを実感しました」

 喪主を務めた長男で歌舞伎役者の坂東巳之助(25)も、「プライベートでは芸の真面目さはどこにいったのだというほど自由でした。いらぬ苦労をしたこともありました」と、奔放な父への思いを明かしたものだ。

「三津五郎の最初の妻で巳之助の母の元宝塚女優・寿ひずる(60)は、葬儀には参列しなかったようですが3人の子供たちに病室での面会を許されていました。でも近藤はダメだった。三津五郎との離婚会見の際に『結婚で子供ができることを望んで』いたが『それを誰かの意思によって阻まれるというのは理解できないことでした』と、一族や贔屓筋に暗に“恨み節”を言ったせいもあるでしょうが、寿と結婚していた三津五郎と不倫関係となり、略奪婚の形で離婚・再婚したことが尾を引いているんでしょう。梨園では跡取りがいての離婚はタブーのようなものですから。ただし、結婚後も『女遊びは芸の肥やし』が常識なんです」

 その好例が、坂田藤十郎(83)の“開チン”事件や中村勘三郎(享年58)の数々の浮気騒動。写真誌カメラマンが振り返る。

「02年、中村鴈治郎時代の坂田は京都で舞妓と密会、ホテルのドアの前でバスローブからポロリとやった。その現場を激写された記事に妻の扇千景(81)は『女性にモテない夫なんてつまらない』と堂々と答えたものです。また、中村勘九郎時代に太地喜和子や大竹しのぶ、宮沢りえらと浮き名を流した勘三郎の好江夫人は、『浮気はダメよ。浮体は許すけど』と言った。最後は家に帰ってくればいいという感覚なんです」

 そんな梨園の男たちは、「ネオン街デビュー」も常識とかけ離れているという。松竹関係者が話す。

「武士の元服にならってか、高校入学時の15歳ぐらいから贔屓筋が『若、行きましょう』と銀座を連れ歩く。そのうえ『手慣れた美女』に手ほどきを受けるので避妊も覚えない。ある人気歌舞伎役者は『(妊娠したら)産めばいい』が口グセ。隠し子騒動が後を絶たないのも当然です」

 年も近く親友同士だった三津五郎と勘三郎も、高校時代からハジけていたという。

「夏休みに2人で寝台特急に乗って北陸方面に旅をしたことがあったそうです。その時の表向きの目的は三津五郎さんの趣味のお城巡り。ただ、金沢は、京都と並んでお茶屋が有名ですから‥‥」(梨園関係者)

 梨園に詳しい芸能レポーターの石川敏男氏が言う。

「歌舞伎役者は昔から花柳界で女遊びをしていた。芸者もホステスも立場を承知のうえでね。ところが、チケット入手が難しくなるぐらい歌舞伎が人気を集め、役者が有名人になり遊び方が変わってしまった。素人や女優相手に『芸の肥やし』とは言えないでしょう」

 2度の離婚後は独身を貫いた三津五郎。菊五郎の弔辞から察するに、きっと、心置きなく芸を磨けたはずだ。

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