「母親たちの憧れや目標となる人」を表彰するベストマザー賞。先日、その第17回授賞式が行われた。森泉、Dream Ami、高橋礼華、山崎ナオコーラといった受賞者の中に、元テレビ東京アナウンサーの鷲見玲奈がいた。
テレ東時代には、先輩の増田和也アナとの不倫疑惑が報じられた。テレ東側は否定したものの、結局、お相手の増田アナは異動となり、鷲見もほどなくして退社。その後、鷲見はフリーアナウンサーとしてだけでなく、グラビアや写真集を出したりと、タレントとしても順調に活動し、2022年には一般男性との結婚を発表した。2024年に第一子を出産している。
なんというか、久しぶりに鷲見の名前を見た気がする。最近は似たような境遇の森香澄にその場を奪われた感があるが、産休後の復帰にあたって「ベストマザー賞受賞」は弾みがつくというものだろう。
にしても昨年、第一子を出産してすぐさま「ベストマザー」とはいかに!? 子供を産めば「ベストマザー」なのかという話だ。しかも個人的には、彼女が「ベストマザー」と言われても、どうしてもあの不倫騒動が頭をよぎってしまう。
ちなみに増田アナの配偶者はNHKの廣瀬智美アナで、当時、激ヤセしたような記憶がある。いろいろあった夫を許し、さらにその夫との子供をしっかり育てている廣瀬アナのほうこそ「ベストマザー」ではないかと思うのだ。
ところで、この「ベストマザー賞」、ほんの一部だが受賞者の名前を挙げてみると、今井絵理子、江角マキコ、広末涼子、蓮舫、長谷川京子、小倉優子、篠田麻里子、三浦瑠麗と、誰がどうとは言わないが、なかなか香ばしいメンツが並んでいる。
以前から「ベストマザーの呪い」などという言葉がまことしやかに語られるほど、「ベストマザー」受賞者は離婚率が高い。「良き母」が「良き妻」とは限らないし、原因が旦那側に…ってケースもあるだろうが、それにしても、だ。
世のママ達から見た「憧れの母親」が、子供にとっての「理想の母親」ではない。
「ドロドロ不倫の末に離婚」だの「自分の子供と同じ幼稚園に通う子の父親をターゲットにして、家の塀に『バカ息子』といたずら書きするようマネージャーに指示」だの「交通事故を起こした挙げ句、異常な言動を繰り返して薬物中毒を疑われる」母親なんて、子供からしたら迷惑だろう。
ベストマザー賞もオリンピックのメダルのように、問題や違反が発覚したら剥奪できるようにしてはどうだろうか。そもそも「ベスト」な「マザー」を決めるのは、子供の視点からであるべきでは…。今年の「母の日」は5月11日だ。
(堀江南/テレビソムリエ)