5月13日深夜にスタートした新番組「ニューかまー」(TBS系)。「かまいたち&ニューヨークがゲストの気になる新知識を全力調査!」というのが番組の概要だ。
タイトルは「新参者」を意味する「newcomer」と「“ニュー”ヨーク」と「“かま”いたち」にひっかけているのはわかるが、「こんな中途半端な時期に新番組?」というのが、正直なところだ。
しかも「かまいたち」と「ニューヨーク」といえば、「芸人の芸人による芸人のための番組」がコンセプトだった「リンカーン」の後継番組「ジョンソン」のメンバーだ。2023年10月、鳴り物入りでスタートするも、終始、低空飛行を続け、1年を待たずして打ち切りとなっている。つまり「見取り図」と「モグライダー」は、ハズされたことになる。
とはいえ、どうせ今回もさして面白くはないだろうと思いながらも、一応、初回ということでチェックしてみた。
記念すべき第1回目のゲストは長嶋一茂。この人選も安易というか、なんというか。一茂とかまいたちによるレギュラー番組「一茂×かまいたち ゲンバ」(日本テレビ系)や「火曜は全力!華大さんと千鳥くん」(フジテレビ系)などに一茂が出演すると、お約束のように起きる「山内が一茂に噛みついて喧嘩勃発」というプロレスをまた見せられるのか、もう見飽きたよ、という感じだ。
そんなふうに、やや引き気味に見ていたのだが、案外、面白かった。一茂が「今、最も知りたい」という「一攫千金ビジネス」と「老後の趣味」に関する新知識をそれぞれ、山内と嶋佐が調査の上、プレゼンをするというもの。正確に言うと、彼らが面白いというよりも、取材VTRが面白かったのだ。
例えば「一攫千金ビジネス」の新知識として山内が紹介した、超高額なメダカ(オスメスつがいで15万円などという個体も!)の養殖ビジネス事情や、「老後の趣味」として嶋佐が紹介した「ビーチで美女に囲まれて」「デコトラを前にして」「サウナで整いながら」といった特異な状態でお茶を嗜む「ネオ茶道」など。情報番組として「へぇ、そんなのがあるんだ」と、最後まで興味深く見てしまった。
ちなみに同時間帯の日本テレビでは「大悟が月曜夜をぶん回す」をキャッチコピーに「月曜プラチナイト」枠で「大悟の芸人領収書」と「開演まで30秒!THEパニックGP」の2本がぶっ続けで放送されている。どちらも大悟(千鳥)がMCで、おもに芸人をゲストに迎えてのバラエティー。裏かぶりになる。
ニューヨーク&かまいたちが大悟に喧嘩を売った形だが、はたして勝者はどちらになるか。そういう意味でも楽しみだ。
(堀江南/テレビソムリエ)