2026年度後期のNHK連続テレビ小説のタイトルは「ブラッサム」、そしてヒロインは石橋静河であると決まった。
山口県岩国市を舞台に描かれる同作の主人公は、大正から平成まで長きにわたって活躍した、小説家で随筆家の宇野千代がモデルの葉野珠(はの・たま)。
黒いドレス姿で発表会見に登壇した石橋は、オファー時を振り返って、
「青天の霹靂とはこのことかと思った。いまだにびっくりしています」
そして大勢の報道陣を見渡すと、
「全く想像していなかった未来。これはドッキリではないなと…」
1994年生まれで現在30歳の石橋は、2015年に上演された舞台「銀河鉄道の夜 2015」でデビューしたが、それ以前はバレエに打ち込んでいた。両親は石橋凌と原田美枝子。4歳からクラシックバレエを始め、15歳でアメリカ、カナダのバレエスクールに留学した。4年後に帰国すると、コンテンポラリーダンサーとして活動したが、活動の幅を広げたいと、芝居の道へ進む。
「両親が有名芸能人で、バレエから転身したあたりは趣里に似ていますね」(芸能記者)
水谷豊と伊藤蘭の娘の趣里も、15歳時にイギリスに留学したが、ケガのためバレエを諦め、演技の道へと転身している。
趣里が2023年度後期のNHK朝ドラ「ブギウギ」ヒロインの座を射止めたのは33歳の時。NHK朝ドラでは遅咲きな部分も、趣里と石橋の共通項だ。
石橋は2018年度前期の朝ドラ「半分、青い。」や、2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、今年2月の「リラの花咲くけものみち」など、NHKドラマとの縁が深く、8月放送予定の「八月の声を運ぶ男」にも出演する。
30歳にして大役を掴んだ石橋が過去の経験を糧に、どんなヒロインを演じるのか。
(石見剣)