特撮ヒロインの中でも抜群の人気を誇る「ウルトラセブン」の友里アンヌ隊員。ボディコンシャスなウルトラ警備隊のスーツ姿やその美しい笑顔は、アサ芸読者のみならず多くの世代から愛される存在となっている。
このたびアンヌ隊員を演じた、ひし美ゆり子(77)への直撃インタビューが実現。先ごろ行われた結婚発表についての告白もアサ芸独占でお届けしよう!
─アンヌ隊員は放送から57年が経った今も多くの人たちを魅了しています。
「アンヌは脚本家の方たちがすごく魅力的な女性として描いてくれていて、私はそこにポンと乗っかっただけなのよ。だから本当にツイていたのよね‥‥アンヌの品位を落としたくないから、私はできるだけ外に出たくないんだけれど(笑)」
─いえ、ひし美さんご自身の魅力が重なったからこそ、アンヌ隊員は今も愛されているんだと思います。特に思い出深い撮影場所などはありますか?
「ロケ地はやっぱり『ノンマルトの使者』の海岸(静岡県・入田浜)ね。ファンの方たちと何度かロケ地巡りをしたということもあるけど、あの風景は目に焼きついて離れませんね」
─シリーズの中では制服のほかにさまざまな私服姿も披露されていました。特に印象に残っているのは?
「ブラコ星人の回(『人間牧場』)では、友達の誕生パーティーの場面でキラキラの素敵なワンピースを着せてもらったんですよね。あれはうれしかったなぁ」
─ひし美さんが『セブン』の中でベストエピソードを選ぶとしたら?
「『ノンマルトの使者』はアンヌの出番が多いからよく語る機会があるんだけど、本当に好きな話は『超兵器R1号』。今の世界状況にも重なる人間の愚かさを見事に描いていると思うの」
─ファンの間では「狙われた街」「第四惑星の悪夢」などといった、異色さが際立った実相寺昭雄監督のエピソードも強い人気を誇っています。実相寺監督との思い出は?
「当時、私は本当に新人だったから監督さんは怖い存在だと思い込んでいて、自分からあまり近寄らなかったんですよ。特に当時の実相寺監督は“鬼才”と呼ばれていたのでなおさら。(『遊星より愛をこめて』撮影時に)桜井浩子さんが親し気に話しかけているのがうらやましかったわ」
─来年のデビュー60周年に向けた記念プロジェクトが進行中だそうですね。直筆サイン入り写真集とポスターを発売(共に現在終了)した復刊ドットコムでのプロジェクトで、6月10日にはクラウドファンディングが始まるとか?
「いろんなアイテムが展開される予定なので、楽しみにしていてくださいね」
─ところで、4月25日にXで年内に結婚することを報告されましたね。お相手は「仮面ライダーアマゾン」でアマゾン/山本大介役を演じた元俳優で歌手の岡崎徹さん。予想外の「特撮婚」に、ファンは大いに驚かされました。
「何かXで呟かなくちゃ、って思った時に、徹ちゃんとカラオケをしている動画を上げたんですよ。でも、さすがに『勝手にやったのはまずかったかな?』と思って電話で謝ったのね。彼とは5、6年会っていなかったんだけど、2時間もお話ししちゃった。心が弱くなっていたところに彼のとても優しい声や心遣いがどんどん胸に染み込んできて『徹ちゃんってこんなにいい人だったんだ』って気づいて‥‥次の日、『結婚しようよ!』と電話しちゃった。要するに私からの逆ナンなのよ(笑)」
─カラオケ動画をアップしたのは4月21日ですから、あっという間の告白〜発表じゃないですか!
「たくさんの人に『本当ですか?』と『おめでとう』の言葉を戴きました(笑)。そういえば『セブン』の関係者からの反応はないわね、後でちゃんと報告しなくちゃ。『ウルトラマンA』の(北斗星司役)高峰圭二さんからはお祝いのショートメールをもらったわよ。彼のこと、ナイスガイだって!」
─初めての出会いは「不良番長 一網打尽」(72年、東映)での共演。実に53年越しの結婚報告ですから、ネットニュースだけでなく周囲も騒然としますよ。ひし美さん、どこに電話してるんですか?
「徹ちゃん。はい、代わってください」
─えっ、コメントいただけるんですか。では、突然ですが、ひし美さんの第一印象からお聞きします。
「彼女の第一印象ですか。そうですね、妹みたいな感じ。開けっぴろげな性格だけど、シャイなところもあってね。年上ですが、そんなふうに思っていました。自分としては先だっての電話で口説いているつもりはなかったんですが(笑)、『ああ、この人は変わらないな』と僕のことを思ってもらえたことが(結婚の)きっかけなのかもしれません。まあ普通はもっと時間をかけて、心の距離を詰めていくものなんですがね」
─ところで、ひし美さんは今後、岡崎さんの住む熊本県への移住を予定しているそうですが、岡崎さんは新生活にどんな思いを抱いているのでしょうか。
「僕は今回が初婚なんですね。というのも、自分はこれまで自由人みたいな生き方をしていたので、誰かを大事にすることはできないと勝手に決めつけていたんですよ。でも、こういうことになりましたので、今後の彼女の生涯にしっかりと責任を持つ─そう心に決めましたので」
─突然の取材にかかわらず、キッパリと言い切れるのはカッコいいです。ひし美さんが惚れたのもわかります。これなら、東京生まれ東京育ちであるひし美さんも熊本での新生活に不安はなさそうですね。
「徹ちゃんとは趣味や生き方とか何もかもが違うから。熊本での生活でどんなものが待っているのか、とっても楽しみなのよ」
最後まで無邪気な笑顔を見せてくれたひし美さん。熊本での新婚生活をファンたちもアンヌ隊員の新たな冒険と思って、心から応援していることだろう。