セ・リーグ首位を快走する阪神に、衝撃が走った。
セ・パ交流戦2カード目となった6月6日のオリックス戦で、セットアッパーの石井大智が廣岡大志の鋭いライナーを側頭部に受けて昏倒。担架で救急搬送されてたのだ。
意識ははっきりしていたようだが、念のため病院でCT検査を受け、その後は入院することなく自宅で静養。翌日「脳振盪特例措置」対象選手として1軍登録を抹消された。長期離脱の心配はないようだが、これにDeNAのトレバー・バウアー投手が異例のメッセージを発信した。
日付が変わった6月7日午前2時過ぎのことだ。バウアーが自身のXに綴ったのは、
〈今夜の石井大地選手(原文ママ)のアクシデントがとても気がかりです。無事であることと、直ぐに回復することを祈っています〉
バウアーは通常、英文でポストしているが、今回は日本語で投稿。同じ投手として、石井の容態を心配する気持ちが伝わってくる。
そういえば、バウアーは2023年8月、中日の近藤廉が1イニング10失点と大炎上した際に、自身のYouTubeチャンネルで励ましのメッセージを送っている。
今季も巨人の戸郷翔征が4月の広島戦で10失点KOされて2軍落ちした際に、インスタグラムのDMで激励のメッセージを送っていたことが明らかになっている。
敵チームであるにもかかわらず、不振やケガで窮地に立った選手を勇気づけるメッセージを送るバウアーの姿勢に、共感するファンは多い。今回は自身が121球1失点で完投勝利したその日の深夜の投稿だった。
ファンのみならず、石井本人にとっても、心強い後押しになったのではないだろうか。
(石見剣)