社会
Posted on 2025年06月23日 05:58

【憤激ルポ】「パスポート更新オンライン申請」にまさかの罠!「手書きの申請書を窓口に持ってこい」ってよ

2025年06月23日 05:58

「マイナポータルでパスポートのオンライン申請が便利!」

 こんな謳い文句に誘われ、筆者は意気揚々とパスポート更新手続きを進めようとした。しかし、現実は甘くなかった。いや、甘くないどころか、マイナンバーカードによるデジタル化推進の裏で、とんでもない「アナログの罠」が潜んでいたのだ。

 コトの発端は、オンライン申請を進める中で表示された「本籍情報が異なります」のメッセージ。そう、過去に本籍を変更したことを、すっかり忘れていたのだ。ここまでは自分のミスである。

 デジタル化の最先端をいくはずのマイナポータル、てっきり「記載事項変更」から進めば、最初の申請は自動で取り下げになるのだろうと、高を括っていた。

 だが、現実は違った。数日後、筆者の携帯電話に見知らぬ番号からの着信が。出てみると、旅券事務所だった。

「お客様、パスポートの申請の件でご連絡いたしました。本籍情報が異なりますので、申請を取り下げた後、改めて新規申請してください」

 開いた口が塞がらないとは、まさにこのこと。デジタルで申請を受け付けておきながら、システムの不備で本籍が違うと表示されたら、まさかの電話で「やり直せ」指示。しかも、その取り下げ方法がこれまた、時代錯誤も甚だしい。

「申請取り下げ書をダウンロードし、手書きで記入の上、窓口まで持参してください」

「はぁ? オンライン申請できるって言ったのに」

「はい、取り下げ書はオンラインで提出も可能です」

 渋々、取り下げ書を印刷し、久々にペンで書類を書き上げた。そして、オンラインでアップロードできると聞いたはずのマイナポータルの画面をくまなく探したが、「アップロード項目」はどこにも見当たらない。再び旅券事務所に電話してみると…。

「その場合は窓口持参でお願いいたします」

 結局、手書きの申請取り下げ書を持って、重い足取りでパスポートセンターの窓口へと向かう羽目になった。オンライン申請のはずが、電話で呼び出され、結局は窓口に足を運ばされるという二度手間、三度手間だ。

 政府は「デジタル庁」を立ち上げ、「マイナポータル」を筆頭に、様々な行政手続きのオンライン化を強力に推進している。しかしその実態は「便利さ」の皮を被った「超不便」の極みではなかろうか。

 オンライン申請した情報は、オンラインで修正と取り消しができるようにするのが当然。「国民の利便性向上」を謳うのであれば、まずはこうしたアナログとの連携部分を徹底的に見直すべきである。

(旅羽翼)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/15発売
    ■530円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク