スポーツ
Posted on 2025年06月28日 05:56

大谷翔平 636日ぶりの「二刀流復活」で貫いたポリシー

2025年06月28日 05:56

 663日ぶりに、マウンドに背番号17の姿が戻ってきた。

 ドジャースの本拠地で行われた6月17日(日本時間)のパドレス戦に、大谷翔平(30)は「1番・投手」で先発出場。1回28球を投げ、2安打1失点で3つのアウトを取って降板すると、そのまま打席に向かった。

 23年9月に2度目となる右肘のトミー・ジョン手術を受けてからの投手復活劇について、大リーグ評論家の友成那智氏が解説する。

「必ずしも成功率が高くないと言われるトミー・ジョン手術ですが、復帰初登板で大谷は最速161キロを計測。シンカーやスライダーの球速も上がっていて驚きました。まさに丁半博打の賭けに勝ちましたが、ドジャースのトレーナーが優秀であることも大きい。エンゼルス時代に1回目の手術から復帰した20年7月26日のアスレチックス戦では、1死も取れずに5失点KOの屈辱を味わいました。しかし、ドジャースのトレーナーはトミー・ジョン手術に関するノウハウの蓄積があるので、成功を高める術を熟知していたのです」

 見事な二刀流復活劇が始動したことで、デーブ・ロバーツ監督は先発ローテーション入りを明言。「投手・大谷」を見られる機会が増えそうだが、もともと復帰は7月17日のオールスター戦後を予定していた。しかし、ドジャースの投手陣は目下、14人が故障者リスト入りする緊急事態に。その結果、電撃復活が前倒しとなった形だが、この不測の事態にあってもスーパースターは己のポリシーを貫いたという。

「ロバーツ監督は負担を軽減するため、打順は1番から外す選択肢を伝えていました。それに大谷は『NO』と返答して1番打者を死守。さらに、復帰登板はメジャー最強打線のパドレスを相手に投げたいと、条件を出していたんです」(メジャー担当記者)

 その上できっちり結果を出して、打者でも2安打2打点と大暴れしているのだから、もはや非の打ちどころがない。すでに視線は先に向けられているようで、先の友成氏はこう話す。

「ドジャースの目標は大谷の二刀流を核にして、ポストシーズンで優勝すること。昨季は憧れていた大舞台で打率2割3分と苦戦し、一刀流でも結果を残すことができなかった。それもあって、昨季に自己最多を記録した59盗塁も今季は、4月こそ精力的に走っていましたが、5月以降は2盗塁しただけで封印状態。極力ケガのリスクを避けて、投打両方で『秋男』になれるよう逆算して調整に入っています」

 2連覇に向けて、1人2役をこなせる「主役」がポストシーズンの中心になることは間違いなさそうだ。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月22日 20:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月17日 20:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月24日 20:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/6/24発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク