スポーツ
Posted on 2025年07月14日 10:30

E-1サッカー選手権「森保ジャパンでアピールした選手」の代表生き残りは決勝「韓国戦しだい」

2025年07月14日 10:30

 東アジアE-1サッカー選手権は戦前の予想通り、日本と韓国が2連勝し、7月15日に優勝を懸けて対決する。

 日本は香港、中国を相手にフィールドプレーヤー全員を起用する余裕を見せ、危なげなく勝ってきた。格下に連勝しただけ、と言う人はいる。だが選手にとって、対戦相手がどこであろうが、代表戦であることに変わりはない。だから代表初招集の選手はもちろんのこと、代表復帰の選手からも、アピールしなければ、という気持ちが伝わってくる。

 最も衝撃的だったのは、FWジャーメイン良(サンフレッチェ広島)。6-1と快勝した香港戦で、圧巻の4ゴールを決めた。代表デビュー戦での4ゴールは、実に95年ぶりの快挙だ。「相手が弱いから」という意見はあるが、格下相手とはいえ、4点も決めるのは簡単なことではないし、わずか26分間で決めたことは、やはり圧巻としかいいようがない。

 ジャーメインは昨季、J1残留争いをしていたジュビロ磐田に所属。なかなかシュートチャンスが巡ってこないチームの中で孤軍奮闘し、日本人最多の19ゴールを決めた。

 磐田のJ2降格が決まると、ジャーメインは広島に移籍。攻撃的なチームでより決定力が磨かれると思われていたが、ここまでわずかに4ゴール(3点はPK)と物足りない。本人もストレスをためていたことだろう。

 もともと、固め撃ちというか爆発力のある選手で、昨季も1試合4ゴールを含め。6試合で複数ゴールを決めている。E-1選手権を復活のきっかけにしたいところだ。そのためには韓国戦でもゴールが欲しいのだが。

 復帰組ではFW相馬勇紀(町田ゼルビア)が、レベルの違いを見せつけた。カタールW杯、そして2026年W杯北中米アジア2次予選に出場し、代表歴は10試合以上ある。左サイドの仕掛け人として「いつ呼ばれても、このくらいはできるよ」とアピールした。

 もうひとりはMF田中聡(広島)。追加招集だったが、中国戦で先発出場。いきなり11分にFW細谷真大(柏レイソル)に鋭い縦パスを通し、先制点をアシストした。44分にも左サイドからのスルーパスで、MF佐藤龍之介(ファジアーノ岡山)の決定機を演出。5月に負傷離脱し、復帰したばかりということもあって前半で退いたが、持ち味は表現できた。

 そのほかにも、20歳ながら高い技術を持つ司令塔タイプの大関友翔(川崎フロンターレ)や、6月に代表デビューしている18歳の佐藤などは、次代の代表の中心になる逸材だ。

 E-1選手権のメンバーから何人が代表に生き残れるか。全ては最終戦の韓国戦にかかっている。ここで誰が結果を出せるか、だ。韓国戦は優勝が懸かった試合であり、同時に生き残りを懸けた試合でもある。

(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/15発売
    ■530円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク