スポーツ
Posted on 2025年08月02日 13:00

【アイビスSDの大ヒント】なんと前走「障害2860メートル」から千直へ!「超ド級の意外性馬」出走にはこれだけの根拠があった

2025年08月02日 13:00

 競馬において「意外性」は穴の宝庫である。多くの場合、意外性のウラには陣営の「秘かな狙い」が潜んでおり、意表を突いた作戦がズバリと決まった時、競馬ファンの度肝を抜く超大穴が飛び出すのだ。

 今年のGⅢ・アイビスサマーダッシュ(8月3日、新潟・芝1000メートル)にも、超ド級の意外性を秘めた馬が出走してきた。前走の長距離障害レース(オープン、2860メートル)11着から電撃の千直戦に駒を進める、キタノブレイド(牡6)である。
 陣営はなぜ、常識的にはおよそ考えられないレース選択に踏み切ったのか。

 実はキタノブレイドは「喉鳴り」という持病を抱えている。喉鳴りは喉頭部を支配する神経が麻痺し、喉頭口が狭くなることによって、呼吸のたびに「ヒュウヒュウ」「ゼイゼイ」などの音を発する病気だ。レースで全力疾走する際、多くの空気が必要となるが、喉鳴りを抱える馬は十分な呼吸ができず、競走能力を削がれてしまうのだ。

 しかも喉鳴りによる競走能力の低下は、距離が長くなればなるほど顕著になる。そこでキタノブレイド陣営は心機一転、最も距離の短い千直戦に狙いを定めてきたのだ。同馬を管理する萱野浩二調教師は「今回は仕上がった」と語っており、千直戦で有利な7枠14番を引き当てたことも含めて、一発大駆けの可能性は十分である。

 実はキタノブレイドには、千直適性の裏付けがある。障害入りする前はダートの短距離戦で好成績を残しており、新潟のダート1200メートルで1勝クラスを、中山のダート1200メートルで2勝クラスを、それぞれ勝ち上がっているのだ。
 さらに言えば、新潟の芝コースで行われる千直戦では、ダートの1200メートル戦から転戦してきた馬が、しばしば激走を演じている。

 5カ月の休み明けで挑む今回のキタノブレイドはおそらく、ブービーあるいは最低人気。単勝オッズで200倍超えは確実であり、狙いがいのある超惑星馬と言える。

(日高次郎/競馬アナリスト)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク