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記事全文を読む→カムチャツカ半島M8.7地震と火山噴火が直撃したロシア原潜基地の「放射能リスク」
7月30日にカムチャツカ半島南東で発生した、マグニチュード8.7の地震により、日本の各地自治体でも一時、200万人以上の避難指示が出された。しかも8月2日夜にはカムチャツカ半島にあるクラシェニンニコフ火山が600年ぶりに噴火。火山灰が最大6000メートルまで上昇したとして、噴火と地震との関連性が指摘されている。
「カムチャツカ半島にはおよそ300の火山があり、活火山も多い。ただ、今回爆発したクラシェニンニコフ火山は、ロシアの戦略原子力潜水艦基地があるヴィリュチンスクから約120kmほどの距離。7月30日の地震ではヴィリュチンスク近隣の町や港で津波が確認されていることから、常識的に考えてもヴィリュチンスク基地周辺が相当大きな被害を受けたことは間違いないと思われます」(国際部記者)
旧ソ連時代には、軍事機密を理由に「地図に載らない都市」とされてきたヴィリュチンスク。現在も潜水艦造船施設のほか、大陸間弾道ミサイルを搭載した原潜が配備される極東唯一の港だが、要は、そんな危険極まりない場所のすぐ近くで今回の火山の大爆発は起こったというわけである。
現時点、ロシア国防省から潜水艦の状態及び、運用状況に関する公式見解は出されていないものの、キーウポストなどは、「震源に近いヴィリュチンスクが大きな津波被害、またはそれ以上の損害を被った可能性がある」と報じている。
「周知のように、原艦は相手国に位置を知られず数カ月にわたって潜航し、核兵器で先制攻撃、あるいは報復攻撃を行うことを任務とする、いわば核戦争に備えた戦略兵器。原子炉から得る熱エネルギーで水蒸気を作り、それがタービンを回す原動力になります。単純に考えて、その原潜が巨大地震により、中で想定しないような大きな衝撃を受けた場合、冷却系の配管が損傷する事は想像に難しくないということです」(前出の記者)
ソ連・ロシア海軍ではこれまでにも、冷却系破損や浸水爆発、曳航沈没等々、そのずさんな原潜運用・整備不足から事故を拡大させてきた”前科”がある。
加えて、ヴィリュチンスクには、現役艦のほか老朽艦や退役艦、さらには転覆や沈没した原潜も手つかずのまま置かれているとの情報もあり、そうなれば今回の大地震による揺れや津波でそれらの船が衝突し、爆発により放射能汚染水が流出している、というシナリオもゼロだとは言えないのだ。
とはいえ、いかに今回の巨大地震で原子力潜水艦基地に甚大な被害が出ていたとしても、ロシア側がその事実を公に認める可能性は極めて低いだろう。今も2万数千人の人々が暮らすとされるヴィリュチンスクが、第二のチェルノブイリにならないことを祈るばかりである。
(灯倫太郎)
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