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記事全文を読む→高校野球7イニング制の賛否で注目「松坂大輔はプロで170勝止まりだった」現実
近年の夏の甲子園では、エース投手が1試合で投じる球数は平均約120球に達し、延長戦では150球を超えるケースも珍しくない。
この過酷な状況を受け、日本高等学校野球連盟は投手の健康を守るため、1週間あたりの投球数を500球以内とする制限や、3日連続登板を避ける休養ルールを導入している。とはいえ、エースへの負担は依然として大きく、過労による怪我や疲労蓄積の問題は解消されていない。
こうした背景から、高野連は試合時間と投球量を抑える目的で「7イニング制」の導入を本格的に検討している。国体での試験実施や加盟校へのアンケート、専門家による「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」での議論を経て、年内には次年度以降の大会ルールに関する方針を示す見通しだという。
この議論の中で、いまなお語り継がれるのが、1998年夏の甲子園での「松坂劇場」である。横浜高校のエースだった松坂大輔は、1回戦の対柳ヶ浦で139球を投げ切り完投勝利を収めると、5日後の2回戦・鹿児島実業戦では108球で再び完封。3回戦の星稜戦では148球を投げ、準々決勝のPL学園戦では延長17回、250球を投げ抜く死闘を制した。
翌日の明徳義塾戦ではわずか15球で登板を終え、決勝の京都成章戦では122球でノーヒットノーラン完封。わずか12日間で計782球、3回戦からの4日間で535球を投げ抜いたこの驚異的なスタミナは称賛を浴びる一方、「投げさせ過ぎ」との批判を呼び、高野連による投手保護策強化の契機となった。
また、甲子園優勝投手がその後プロ野球で通算200勝を達成する例は極めて少ない。甲子園優勝投手でドラフト制以降、200勝超を達成したのは平松政次のみ(201勝・岡山東商→大洋)。そんなことから「甲子園優勝投手は大成しない」というジンクスもあるわけだが、松坂もプロ200勝には届かず(日米通算170勝)、高校時代の酷使が影響したのでは、との見方もある。
9回制の伝統を守るべきという声と、選手生命を守るための改革を求める声は拮抗している。松坂の活躍がもたらした熱狂と、その裏に潜むリスクを振り返れば、7イニング制は単なる試合短縮策ではなく、次世代の高校野球を健全かつ持続可能な競技にするための新たなスタンダードとなる可能性がある。
(ケン高田)
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