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佐々木朗希の「インピンジメント症候群」は松坂大輔が球速低下した症状だった

「令和の怪物」は「平成の怪物」と同じ道をたどるのか。ドジャース・佐々木朗希が「右肩のインピンジメント症候群」のため、負傷者リスト(IL)入りした。

 インピンジメントとは耳慣れない言葉だが、肩関節の腱板や滑液包が骨とこすれ合うことで炎症や痛みが生じる障害のことだ。投手の場合、投球時に鋭い肩の痛みやフォロースルー時に違和感があり、球速や制球力の低下を招く場合がある。投球を一時的に中止したり、投球フォームの改善、リハビリ、ステロイド注射などの治療法があるが、ひどくなれば手術を受ける可能性もある。

 当然、選手生命を脅かされることもある。その代表的な例が「平成の怪物」と呼ばれた松坂大輔氏だ。スポーツ紙遊軍記者は次のように話す。

「松坂はレッドソックス在籍後の2011年春にトミージョン手術を受け、その後、リハビリで復活したわけですが、2012年頃から右肩に違和感を覚えるようになりました。検査の結果、肩のインピンジメント症候群と診断されています。それを機に、全盛時は150キロを超えたスピードボールが、130キロ台中盤にまで低下。その後はリハビリやトレーニングを重ねたのですが、完全復活には至らなかった。名球会入りは楽勝と思われたのに、インピンジメント症候群はある意味、松坂にとってキャリアクラッシャーでしたね」

 メジャーでもカブスなどで活躍したケリー・ウッドは1試合に20三振を奪うなど、史上屈指の奪三振能力を持っていたが、この症候群が原因で、全盛期は短かった。前出の遊軍記者は、

「佐々木は日本時代からこのインピンジメント症候群に悩まされていたのかもしれないですね。ここ最近の球速低下はこれが原因だとすれば、しっくりくる」

 今後、佐々木がどんな治療を受けるのか、現段階では明らかではないが、松坂氏と同じだとすれば…。

「昭和の怪物といわれた江川卓、平成の怪物・松坂、そして令和の怪物・佐々木と、怪物の系譜は受け継がれていますが、いずれも肩の故障に悩まされている。ある意味、怪物というニックネームは不吉です」(前出・遊軍記者)

 佐々木は負の連鎖を断ち切れるのだろうか。

(阿部勝彦)

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