スポーツ
Posted on 2025年08月15日 07:15

阪神独走Vなら「2位・3位のチームがCSで有利に」巨人・阿部慎之助監督の「ブキミな短期決戦術」理論

2025年08月15日 07:15

 この独走がかえってアダとなるかもしれない。8月13日の広島戦に快勝し、巨人が敗れたため、これで阪神の優勝マジックナンバーは「26」まで減った。巨人とのゲーム差は12に広がっている。

 2位以下とのゲーム差が一向に縮まらないからだろう。プロ野球関係者の間でクライマックスシリーズ(CS)のことが囁かれているのだ。独走状態、ブッチギリの優勝でも、アドバンテージを「1」しかもらえないのはおかしい、というものだ。

 この時点で2位・巨人の勝率は5割ちょうど、3位・DeNAは借金5だ。決して「強い」と言える状況にないチームが日本シリーズ進出の可能性を秘めており、ペナントレース優勝の価値が問われている。

 ペナントレース優勝チームが日本シリーズに進出できない違和感は、CS制が導入された2007年から指摘されてきた。2位以下のチームの勝率次第でアドバンテージをプラスするのは一案だが、こんな声が聞かれたのである。
「巨人の阿部慎之助監督は、CSのウラが見えているようです」(球界関係者)

 いったいどういう意味か。実はCSのアドバンテージ1の是非は、今年1月の12球団監督会議で取り上げられている。やはり「状況次第ではプラス2も」の意見は出たが、阿部監督はこう発言した。
「CSの日程を詰めることによって、それもアドバンテージになるんじゃないか」

 阿部監督は現状、CSファーストステージとファイナルステージの間に休養日があることに、疑問を呈したのだ。ファーストステージ最終ゲームの翌日にファイナルステージ初戦をやれば、ファーストステージの初戦に先発したエースはローテーションの間隔が短すぎて、投げられなくなる。ファイナルステージ初戦を待ち構えていた優勝チームはエースを待機させているから、自動的に有利になる、と…。

 さらには、ペナントレースの全日程終了からCSファイナルステージが始まるまでの間隔についても、持論を展開。その間、ミニキャンプをやるなどすれば、主力選手を故障させるリスクを抱えるので、とにかく日程を詰めるべきだと訴えたのである。

 こうした言動を指して、
「阿部監督は2位以下のチームの方が、CSで有利に戦えることを知っている。阪神はヤバイんじゃないか」(前出・球界関係者)

「昨シーズン、CSファイナルステージが始まるまでの間延びによって、優勝した巨人は実戦感覚を失い、ミニキャンプで吉川尚輝のケガを重症化させてしまいました。優勝チームが不利になる事態を体験しているので、2位以下のチームとしての、短期決戦の方法を分かっているはずです」(前出・球界関係者)

 その通りだとすれば、阪神が昨年の巨人同様、優勝しても日本シリーズに進めない可能性が高まってくる。阿部監督がブキミだ。

(飯山満/スポーツライター)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/8/5発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク