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Posted on 2025年09月29日 10:00

森保ジャパンと10.14対戦「ブラジル代表の没落とV字回復」世界サッカーに乗り遅れて初のイタリア人監督を抜擢した「大英断」

2025年09月29日 10:00

 10月14日(味の素スタジアム)にブラジルと対戦するサッカー日本代表のメンバーが、10月1日に発表される。

「サッカー王国」と呼ばれるブラジルは唯一、第1回大会からW杯に22回連続出場を果たし、最多となる5度の優勝を達成している。W杯で「優勝」を目指している日本にとっては、最高の相手だ。

 ただ、近年のブラジル代表は低迷している。2002年の日韓大会で優勝してから、同国ワーストタイとなる、5大会連続で優勝から遠ざかっている。しかもここ2大会は、ベスト8で敗退。今回の北中米南米予選も最終的に5位で突破と、かつてのような強さは感じられない。

 その理由はハッキリしている。国内の有望選手はプロ契約できる18歳になると、高額な移籍金で欧州の強豪クラブに入り、欧州の最先端サッカーを叩き込まれる。そうした選手たちが代表に招集されても、古き良きブラジルのサッカーを目指そうとする指導者には使いきれない。ブラジルのサッカーが世界のサッカーを引っ張っている、というプライドを捨てきれなかったことが低迷に繋がっている。

 最近ではブラジルの国内リーグで外国人監督が増え、海外ではブラジル人監督が減っている。Jリーグでもブラジル人監督がいなくなり、欧州の監督が増えている。世界のサッカーの中心は、完全に欧州になっている。それに乗り遅れているのがブラジルだ。

 そんな中での3月26日のW杯南米予選は、ライバルのアルゼンチンに1-4で惨敗。しかも完全に主導権を握られ、シュートらしいシュートを打たせてもらえない、屈辱的な大敗だった。

 この敗戦を機に、大きな決断をする。ドリバウ・ジュニオール監督を解任し、ブラジル代表初の外国人カルロ・アンチェロッティ監督を就任させたのだ。アンチェロッティ監督は欧州の強豪クラブで30以上のタイトルを獲得。特にレアル・マドリードでは、15のタイトルを獲得した名将だ。

 監督に就任して以降、4試合でわずか1失点と、短期間で守備を立て直した。33歳のベテラン、カゼミーロを代表に復帰させ、チームの心臓ともいえるボランチで起用した。

 カゼミーロは2023年以来の代表復帰。2度のW杯に出場し、代表歴は70試合を超える経験豊富な選手だ。それ以上に注目してほしいのは、レアル・マドリード時代にアンチェロッティと一緒に仕事をした経験があり、アンチェロッティからの信頼が厚いこと。カゼミーロはサウジアラビア・リーグ移籍という噂があったが、代表復帰でマンチェスター・ユナイテッドとの契約を延長させ、レベルの高い欧州に残ることを選択した。それほど、最後となるであろうW杯に懸けているといっていい。

 アンチェロッティ監督は就任会見で「再びブラジルを世界王者にするために取り組んでいく」と言ったが、少しずつ自分の色を出し始めている。今のブラジル代表は最悪の時期を脱し、上向き状態にある。

 それを待ち受ける日本は、真っ向勝負を挑めばいい。現段階で何が通用して、何が通用しないかを確かめ、そして通用しなかった部分をW杯本番までに修正することが大事になってくる。

 日本代表は過去、国際Aマッチでアルゼンチン代表には1勝しているが、ブラジル代表には2分11敗と、一度も勝ったことがない。W杯本番に期待が持てるような試合に期待したい。

(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。

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