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記事全文を読む→前駐豪大使・山上信吾が日本外交の舞台裏を抉る!~「遂にここまで来たか!」日豪関係の無限の可能性を目の当たりに~
世界三大美港の風光明媚なシドニー湾を望む、瀟洒な高層ビル。9月25日、その中層階に陣取る名門ローファームJWSで、盛大な夕食会が開かれた。
日本の5大法律事務所の一角をなすTMI総合法律事務所がJWSと提携関係に入り、豪州経験豊富な日本人弁護士がJWSのシドニーオフィスの一角に常駐することを祝するものだった。日本の大手法律事務所として初めての豪州進出だ。
この夕食会には日豪両国から60名余が参加し、盛会を極めた。日本の大手商社、銀行、メーカー、主要メディアなど現地トップが軒並み出席したのはもちろん、安倍晋三元首相の盟友として日豪関係の前進に多大な貢献をした、旧知のトニー・アボット元首相が直々に出席した。
ニコトラJWS代表が司会を務める中、アボット元首相と前駐豪大使の私が、キーノート・スピーチ。豪州室内管弦楽団代表のリチャード・トネッティ氏や日本人バイオリン奏者の後藤和子(あいこ)さんも参加したカルテットでのミニコンサートまで盛り込まれた、豪華アレンジだった。豪州産和牛ステーキをメインディッシュとしたフルコースディナー、オージー自慢の数々のワインのサーブと相俟って、JWSの並々ならぬ力の入れようが傍目にも明らかな、華やかな宴だった。
日豪関係の更なる増進に努めてきた私としても、「遂にここまで来たか」という感慨を覚えずにはいられなかった。
歴史を紐解けば、日豪関係の岩盤を築き上げたのは商社マンだ。真珠貝、石炭、羊毛に始まり、豪州産のエネルギー・鉱物資源や農水産物が両国の貿易・投資の絆を紡いできた。
「764-942」というのは私が大使時代、豪州各地で講演をするたびに紹介してきた数字だ。その心は、日本の輸入石炭の7割、鉄鉱石の6割、ガスの4割が豪州産。同様に輸入砂糖の9割、牛肉の4割、小麦の2割が豪州から来ている経済実態がある。
この依存度の高さに驚かない日本人はいないだろう。要するに、日本のエネルギー安全保障、食糧安全保障にとって不可欠な国なのだ。大使として豪州に赴任する前、東京で7大商社各社の会長・社長にご挨拶にうかがったところ、ある資源商社の社長がこう言ったことは決して忘れられない。
「山上大使、うちのグローバル利益の半分は豪州ビジネスです。豪州はアメリカ以上に大事な国なんですよ」
だからこそ、豪州に進出する日本企業に対して法律上の助言をし、さらには現地政経事情について相談に乗る存在が不可欠だ。ワシントンやロンドンなどの現状に照らせば、往々にして日本企業は、現地コンサルタントや法律事務所の言い値通りに高値で契約を結ばされ、必ずしも満足のいくサービスを得られていないのが実態だろう。
そんな中、弁護士だけで600名を優に超える人員を擁する日本の大法律事務所が豪州に進出し、名門ローファームとタイアップして良質かつ安心できるサービスを提供する意義は強調しきれない。コインの裏面も同様に大事であり、日本進出を図る豪州企業に対しても、様々なサービスを提供することができよう。
加えて豪州には、世界有数の邦人社会がある。在豪州の邦人数は今や10万人を超え、昨年には中国を上回り、アメリカに次いで在留邦人が多い国となった。こうした海外在住の邦人に対しても、日本の法律事務所の海外事務所は、相談しやすい窓口となる。
豪州政府は海軍の次期フリゲート艦候補として、三菱重工製のもがみ型改良版を選定した。伝統的な貿易・投資を越えて、日豪協力の裾野は防衛装備品や国防面にまで広がりつつある。まさに無限の可能性を秘めた日豪関係なのである。
●プロフィール
やまがみ・しんご 前駐オーストラリア特命全権大使。1961年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、84年に外務省入省。コロンビア大学大学院留学を経て、ワシントン、香港、ジュネーブで在勤。北米二課長、条約課長の後、2007年に茨城県警本部警務部長を経て、09年に在英国日本国大使館政務担当公使、日本国際問題研究所所長代行、17年に国際情報統括官、経済局長を歴任。20年に駐豪大使に就任し、23年末に退官。同志社大学特別客員教授等を務めつつ、外交評論家として活動中。著書に「中国『戦狼外交』と闘う」「日本外交の劣化:再生への道」(いずれも文藝春秋社)、「国家衰退を招いた日本外交の闇」(徳間書店)、「媚中 その驚愕の『真実』」(ワック)、「官民軍インテリジェンス」(ワニブックス)などがある。
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