スポーツ
Posted on 2025年10月15日 12:00

【リーグ優勝決定シリーズ】ブリュワーズにようやく勝ったドジャースに立ちはだかる戦線離脱したはずの「最高勝率の象徴投手」

2025年10月15日 12:00

 ドジャースがリーグチャンピオンシップ・シリーズの初戦を辛勝。9回のマウンドの立った佐々木朗希が1点を失うなど、まさに薄氷の勝利だった。そして2戦目の先発マウンドに上がったのは、山本由伸である。
「ポストシーズンマッチが始まる前、ドジャースの2連覇を予想する声は多くありませんでした」(現地記者)

 現地時間10月13日、このリーグチャンピオンシップ・シリーズ初戦での1勝が、ドジャースにとって今季の対ブリュワーズ初勝利でもあったのだ。ナ・リーグ西地区のドジャースは、同中地区のブリュワーズと6試合を戦ったが、全敗。対戦データを調べてみたら、ブリュワーズ戦でのチーム打率は1割7分9厘で、防御率は4.30。つまり打線は沈黙し、投手陣もコテンパンに打たれた、ということになる。

「ブリュワーズはシーズン序盤、低迷していました。ところが6月以降は一変し、8連勝、11連勝、さらに球団新記録となる14連勝を記録するなど、猛烈な勢いで首位戦線に躍り出ました」(アメリカ人ライター)

 MLB30球団で勝率6割を超えたのはブリュワーズだけだ。しかし、猛追撃の代償だろうか。ポストシーズンマッチ突入とほぼ同時期に、チームを牽引してきた先発投手ブランドン・ウッドラフが負傷者リスト(IL)入り。24試合に先発した左腕ホセ・キンタナも離脱した。さらにブルペン陣のデイトン・ホール、クローザーのトレバー・ギメルが負傷してしまい、コマ不足に陥っていた。ドジャースを粉砕した時より投手力がダウンしているのは間違いなく、
「ウッドラフがチームを離れたのが痛いです。今季の猛追撃、最高勝率の象徴的選手でした」(前出・アメリカ人ライター)

 ウッドラフは2023年10月に右肩を手術した。その際、ブリュワーズは契約更新を破棄。この処遇にファンは「冷たすぎる」と怒り、球団は2024年1月に改めて契約を提示しなければならなくなった。
 ウッドラフは長いブランクを経て、今季開幕から復帰した。最初は苦しんだが、徐々に手術前の球速と制球力を取り戻し、それがチームの快進撃とも重なった。

「リーグチャンピオンシップ・シリーズでウッドラフが大谷翔平と対峙したら、それだけでもブリュワーズのファンは盛り上がったでしょう」(前出・アメリカ人ライター)

 投手・大谷はリーグチャンピオンシップ・シリーズ第4戦での先発登板が予定されている。ブリュワーズがカブスを破った地区優勝シリーズを振り返ると、本塁打が絡む得点が目立つ。打線が「ウッドラフのためにも!」と奮起しているとすれば、要注意だ。

(飯山満/スポーツライター)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/10/14発売
    ■630円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク