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記事全文を読む→巨人3軍の育成現場にまでバントを求める「阿部慎之助監督の方針」を駒田徳広前3軍監督が否定した「現場のホンネ」
今季の巨人を語る上で象徴的なキーワードとなったのは、阿部慎之助監督の「バント多用」だ。チームの犠打数は89。数字だけを見れば、リーグ優勝した阪神の136より大幅に少ない。しかし阪神は中野拓夢が44犠打を1人で積み上げており、それを差し引けばほぼ同水準だ。それでも巨人に「バントのチーム」という印象が残るのは、成功率の低さゆえだろう。
川相昌弘2軍野手総合コーチ(来季から1軍ディフェンスチーフコーチ)が長年、ファームを中心にバント指導に携わってきたことを考えれば、単純な技術不足とは言い難い。
サインが出れば、選手は迷わずバントをする。ただ「失敗できない場面」で繰り返し求められることで体が硬くなり、本来の動きが出にくくなる。そうした緊張の積み重ねが、ミスにつながっているように見えるのだ。巨人のバント失敗が目立つ背景には、戦術そのもの以上に、選手にかかる心理的な負担の大きさがあるのだろう。
このオフに退任した駒田徳広前3軍監督は、バントについて興味深い話をしている。岡崎郁氏のYouTubeチャンネルで、ファームでもバントを求められていた実情を明かすと同時に、育成組織の在り方に斬り込んだのだ。
まずは岡崎氏が日米の組織体制の違いに言及。MLBではGM主導で方針が整理されているのに対し、巨人はGMと監督の役割分担が見えにくいのではないか、という指摘だ。その上で岡崎氏は「上下関係をはっきりさせないと、組織はうまく回らない」と語り、フロントと現場の関係性に疑問を投げかけた。
これに対し駒田氏は、3軍の立ち位置について「3軍ではバントを減らしている。打てなければ上にはいけない」と述べ、育成の場では1軍の戦術をそのままなぞるのではなく、段階に応じた指導が必要だと主張した。育成段階では1軍の戦術をそのまま当てはめるのではなく、レベルに応じた課題設定が必要だ、との考えによるものだ。
奇しくも1軍を指揮する阿部慎之助監督との考え方の齟齬が露呈した形であり、だから3軍監督の退任に至ったのかもしれない。
岡崎氏は阿部監督のチーム運営について、こう語っている。
「ついて来れない人がいるかもしれないけど、ついていける人で固めるしかない」
方針に賛同できる人材でチームをまとめるしかない、という意見に、駒田氏は大きく頷いた。
ただ、その前提となる現場の体制は大きく変わりつつある。今オフは、桑田真澄2軍監督や二岡智宏ヘッドコーチが退団。ベンチと選手をつなぐ役割を担ってきた存在だけに、その影響は小さくない。来季は阿部監督の方針が現場にどこまで行き渡るかが、ひとつの焦点となる。
(ケン高田)
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