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記事全文を読む→高校サッカー優勝「神村学園」は本当に日本一か…実はもっと強いチームが広島にいた「育成の仕組み」
第104回全国高校サッカー選手権大会は、「高校サッカー最強」と呼ぶにふさわしい決勝戦(1月12日)が展開された。
神村学園(鹿児島)が鹿島学園(茨城)を3-0で破り、悲願の初優勝。昨夏のインターハイ王者に続くタイトル獲得で、史上6校目となる夏冬2冠達成である。スコア以上に、内容でも相手を圧倒する偉業だった。
前半19分、試合は動く。自陣からのロングボールに抜け出した徳村楓大のシュートを、鹿島学園GKプムラピー・スリブンヤコが好セーブで弾くも、そのこぼれ球を日髙元がペナルティーエリア外から左足で突き刺した。今大会単独トップとなる7点目。神村学園の勢いを象徴する先制点だった。
さらに前半39分には、堀ノ口瑛太が豪快なミドルシュートを決めて2-0に。後半は鹿島学園に押し込まれる時間帯があったが、守備は崩れない。試合終了間際には途中出場の佐々木悠太が3点目を奪い、完勝で頂点に立った。
この圧倒的な勝ち方に驚きの声が広がる中、別の視点が浮かび上がっている。「神村学園よりさらに強いチームがいるのではないか」。そう指摘するサッカーファンが挙げるのが、サンフレッチェ広島ユースだ。
両者は2025年の高円宮杯U-18プレミアリーグWESTで二度、対戦している。5月20日の第3節では、広島ユースが3-1で神村学園に勝利。9月21日の第14節は、神村学園が前半に3-1とリードしながら、後半に広島ユースが3点を奪い返し、4-3の逆転勝ちを収めた。公式戦で広島ユースが2戦2勝、いわゆる「ダブル」だ。
つまり全国高校サッカー選手権を制した神村学園は、同世代のリーグ戦では広島ユースに勝ち切ることができなかった。ここに今の育成構造の一端が見えてくる。
ユースはJリーグクラブの下部組織として、専門的な育成環境のもとで日常的にトレーニングを積む。練習量や指導体制、フィジカル管理、分析の仕組みは、高校部活動とは大きく異なる。
プレミアリーグWESTでは、ヴィッセル神戸U-18とサガン鳥栖U-18、サンフレッチェ広島ユースが上位を争い、WEST王者となった神戸U-18がファイナルに進出。一方でEASTを制した鹿島アントラーズユースがそのファイナルで神戸を下し、年間王者に輝いている。
興味深いのは、神村学園に完敗した鹿島学園のスタンドに、鹿島ユースの選手が応援に来ていたことだ。表向きは同じ地域の仲間を支えるというものだが、ユースと高校という環境やレベルの違いを、彼ら自身が感じていたとしても不思議ではない。
高校サッカー選手権は、ユースや海外という進路の選択肢が広がる中で、「日本一を決める大会」としての意味合いが、以前とは変わりつつある。神村学園の偉業は否定されるものではないが、それが日本のU-18の頂点かと問われれば、答えは簡単ではない。
広島ユースとの2試合が示したのは、高校サッカーの栄光とユース育成の現実の間にある、確かな距離だった。
(ケン高田)
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