連れ合いの従姉Aさんが小脳と大脳の出血で倒れたのは、昨年3月のことだ。帰宅途中に体調が悪くなったので、必死の思いで自力で救急車を呼び、一命を取り留めることができたが、一時は生命の危機が迫る事態だった。お見舞いに行こうと思っていたのだが、コロ...
記事全文を読む→前駐豪大使・山上信吾が日本外交の舞台裏を抉る!~2.8衆院選で目指すべきは「中国に抗いアメリカにモノ申す」強い外交の長期政権~
来る衆議院選挙は日本国内だけではなく、海外のメディアも注目している。私も先般、オーストラリアのメディアのインタビューに応じた。先方の問題意識は、高市政権がおそらく勝つとの見立てに従って、どのくらい政権基盤を強化し、いかなる施策を打ち出してくるのかという点にあった。
印象的だったのは、インタビューにあたった豪州人記者が菅義偉、岸田文雄、石破茂の三人の総理を称して「目立たず、退屈で、周囲を鼓舞することがない(uninspiring)」と形容していたことだ。菅元総理は「幸せな政治家生活だった」と述べて政界引退の意向を表明したが、そうしたお花畑の自己満足とはほど遠い、国際社会の評価がある。日本人が知っておくべき冷厳な現実だ。
40年間に及んだ外交官生活を振り返って、後世に残る外交上の成果をもたらすことができた政権は中曽根、小泉、安倍第二期であったと思う。これらの共通項は何か。いずれも5年以上は続いた長期安定政権だった。
では、それは何故か。長く続いてこそ主要国の首脳と信頼関係を築くことができ、ギブ・アンド・テイクをしつつ、日本として実現すべき成果につなげることができるからだ。米国の大統領の任期が4年でトランプは二期目、中国の国家主席の任期が5年で習近平は三期目ということに思いを致せば、最低5年はやらないと、国際政治の「大リーグ」で丁々発止のやりとりができるようにはならないことがよく理解できるだろう。
かつて安倍第一期政権から「悪夢の民主党政権」まで「一年総理」が6人続いた時、ドイツのメルケル首相(当時)は、「日本の首相の名前は覚えない。覚えてもすぐ変わってしまうから」と揶揄したと伝えられている。結局、トランプから公の場で一度も名前を呼ばれることがなかった石破茂総理も、同様に見られていたのかもしれない。まさに、日本の国益を損なう深刻な問題である。だからこそ、2月8日の衆議院選挙が大切なのだ。
では長期政権で何を実現していくのか。たびたび本稿で指摘してきたとおり、媚中を排し、拝米から脱却し、日本の国際社会での存在感を引き上げることだ。
習近平の中国は、あからさまに高市政権潰しに動いている。衆議院予算委員会での高市答弁を問題視して次々に経済威圧を繰り出し、国際社会でなりふり構わず日本を貶める情報戦、歴史戦を展開しているのは異様の極みだ。
それに呼応するが如く、公明党は自民党との連立から離脱しただけでなく、なんと不倶戴天の敵であった立憲民主党と「一体化」した。
こうした勢力に選挙で「NO」を突き付けてこそ、巨大な軍事力・経済力を笠に戦狼外交を振りかざす中国の意向を忖度することなく、是々非々で中国に向き合っていく精強な外交を進められる。
トランプのアメリカとも、待ったなしだ。3月に訪米する高市総理。4月の訪中を控えたトランプと綿密なすり合わせをする、格好の機会だ。対中政策だけでなく、日米間には関税合意の実施、日本の防衛費増額などの大きな課題が横たわっている。選挙に勝って国内基盤を強化してこそ、アメリカに物申す交渉力が増すこととなる。
年明けの李在明韓国大統領、メローニ伊首相の訪日が如実に示したとおり、既に高市政権には諸外国が一目を置いている。中国の高圧に毅然と抗し、米国と対等に渡り合う姿を示せばさらに一目置かれ、日本の存在感を取り戻すことができるだろう。
そして国内基盤が強くなればこそ、自民・維新の連立合意で打ち出したインテリジェンス部門での改革に、本格的に乗り出せることとなる。インテリジェンス部門の格上げ、対外情報機関の創設、スパイ防止法制定のいずれもが政権の政治的資産を費やすことは、歴史が証明している、だからこそ選挙に勝って、抜本的な改革に打って出る必要があるのだ。
日本の将来にとって、2月8日が死活的に重要な所以である。
●プロフィール
やまがみ・しんご 前駐オーストラリア特命全権大使。1961年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、84年に外務省入省。コロンビア大学大学院留学を経て、ワシントン、香港、ジュネーブで在勤。北米二課長、条約課長の後、2007年に茨城県警本部警務部長を経て、09年に在英国日本国大使館政務担当公使、日本国際問題研究所所長代行、17年に国際情報統括官、経済局長を歴任。20年に駐豪大使に就任し、23年末に退官。同志社大学特別客員教授等を務めつつ、外交評論家として活動中。著書に「中国『戦狼外交』と闘う」「日本外交の劣化:再生への道」(いずれも文藝春秋社)、「国家衰退を招いた日本外交の闇」(徳間書店)、「媚中 その驚愕の『真実』」(ワック)、「官民軍インテリジェンス」(ワニブックス)、「拝米という病」(ワック)などがある。
アサ芸チョイス
昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...
記事全文を読む→鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...
記事全文を読む→今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...
記事全文を読む→
