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記事全文を読む→藤川球児監督の「死球対応」で8年前の「東京駅タクシー注意騒動」が蘇った「俺はええんや」の痛いブーメラン
8月26日、バンテリンドームナゴヤでの中日×阪神戦。4-0で中日がリードして迎えた8回一死、阪神・桐敷拓馬がカウント1-1から投じた3球目、147キロの直球が土田龍空の右肩甲骨付近を直撃した。土田は右肩を下げて体を丸めたままベンチへ向かい、トレーナーに支えられてベンチ裏へ下がった。診断は右肩甲骨陥没骨折。大きなブーイングが響く中、藤川球児監督は三塁ベンチを出て帽子を取り、中日ベンチへ深々と頭を下げた。
その直後、ネット上には「俺は川ええんや児」という皮肉が溢れた。藤川球児監督の名に「俺はええんや」をはめ込んだ造語だ。
これは何かといえば、2018年8月17日に東京駅八重洲口付近で起きた「タクシー騒動」である。投稿者によれば、正規の乗り場に一般客15人以上が並ぶ中、阪神の複数選手が降車専用スペースから乗ろうとした。投稿写真には当時、現役選手だった藤川球児、岩田稔、岩崎優、中谷将大、北條史也、坂本誠志郎らの姿があったとされている。選手のひとりが注意されたことに対して「俺はええんや」と発言し、そのまま乗り込んだ、との目撃証言もあった。球団は選手の行為を認めて謝罪した。
なぜ8年後の今、この言葉が蘇ったのか。藤川監督は就任以降、自軍打者への死球に強い態度を見せてきた。昨年4月、坂本誠志郎が広島戦で頭部死球を受けた際には相手ベンチに激高し、試合後に「投げちゃダメだよってところ。当然です。危ないですから」と語った。2026年4月には近本光司が広島戦の死球で左手首を骨折すると「相対的に見て、ちょっと多い。こちらもグッと我慢している」と苦言を呈している。
7月には前川右京が広島・島内颯太郎の直球を背中に受け、右肩甲骨を骨折。その後の試合では両軍が入り乱れる騒ぎとなった。藤川監督は「タイガースの投手もそうだけど、他球団の投手もインコースに投げるのは技術が必要」と、自軍を含む投手に技術向上を求めていた。今回、その言葉が桐敷にも当てはまる事態となったのである。
帽子を取った数秒間のお辞儀では収まらない
中日の痛手は大きい。正遊撃手の村松開人も8月15日の巨人戦で右肩甲骨を死球骨折し、土田はその穴を埋めていた。わずか11日で同じポジションの選手が同じ部位を骨折したことになる。中日はこの試合に勝って5連勝とし、CS圏まで1.5ゲーム差に迫ったが、また災難が降りかかった。
8月26日の試合終了時点で、阪神投手陣の与死球34はセ・リーグで2番目に少ない。一方、阪神の打者が受けた死球55はリーグ最多だ。数字だけなら、藤川監督が死球に神経を尖らせてきた理由はわかる。だが、当てられれば相手に強い言葉を向け、当てた側に回ると死球には触れない。その態度が8年前の「俺はええんや」を呼び覚ましたのである。
発言の主は今もわからない。それでもこの言葉は、藤川球児の名前をまとって蘇った。帽子を取った数秒間のお辞儀では収まらない、ファンの怒りがあった。
(ケン高田)
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