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Posted on 2026年11月02日 11:30

Jリーグが誤審を認めた藤枝・槙野智章監督「激怒事件」審判にはどんな処分があり報酬はいくらなのか

2026年11月02日 11:30

 Jリーグの審判は、どこまでやりがいのある仕事なのか。というのも、主審の誤審に大揺れの1週間があったからだ。
 コトの発端はJ2藤枝MYFC×徳島ヴォルティス戦(10月24日)だった。後半23分にペナルティーエリア内で、ボールが徳島DFの左腕に当たった。しかし主審はハンドの反則をとらず、プレーを続行させた。

 この判定に藤枝の槙野智章監督が強く抗議し、警告を受けた。怒りが収まらない槙野監督は試合後の公式会見で、こうブチまける。
「ボックス内で手を使っても、ハンドをとらないし。J2のレフェリーのレベルを上げないと壊れます。誰も言わないんで僕が言いますけど、マジでレベル低いんで。本気で世界一、W杯目指そうと言っている中で、こういうレフェリングしてる人が普通に吹いていたらダメ。絶対ダメ」
 公然たる審判批判である。

 10月29日にJFAの扇谷健司審判委員長は、当該プレーについてハンドと判断すべきだったとの認識を示し、審判員が正しい判定を導き出せなかったことを認めた。
 さらにJリーグ規律委員会は、槙野監督の試合後の発言が「審判員の判定に対する悪質な抗議」に該当すると判断。試合中にも異議による警告を受けていたことなどを加重要素として、2試合のベンチ入り停止と罰金10万円を科した。

 この一連の動きに対し、SNS上ではこんな反応が。
「槙野、よく言った」
「槙野監督だけ悪者ですか。審判にはお咎めなし?」
「審判への処分は?」
 槙野監督を擁護する意見が多かったのだ。過去の誤審においても同じで、ほとんどの場合は主審がサンドバッグのごとく袋叩きにされる。ひどい時は脅迫まがいの電話や手紙が届いたり、子供が学校でいじめられたりしたこともある。

 一般的には知られていないが、審判にも処分はある。一時的な割り当て停止、最悪の場合は無期限の割り当て停止だ。具体的にはカテゴリーの降格(J1⇒J2など)、再教育・研修参加の義務付け、国際審判資格の停止などである。

主審の報酬はJ1が15万円⇒J2が7万円⇒J3で5万円

 過去を振り返っても「今日の審判は最高だった」と言われることは、ほとんどない。それでも審判を続けるのは、それなりにお金がいいからだろうか。Jリーグの試合における報酬は主審でJ1が15万円、J2が7万円、J3で5万円となっている。
 サッカー協会と契約するプロの審判になれば、固定給に試合の報酬が加わる。さらにFIFA公認の国際審判員になれば、W杯予選や海外での国際試合の笛を吹くこともあり、年収は1500万円から2000万円になるという。欧州のリーグでは、3000万円から4000万円も稼ぐ審判がゴロゴロいる。

 ただ、今回の藤枝×徳島の笛を吹いたレフェリーは1級審判員で、アマチュアである。Jリーグの報酬だけでは生活できないから会社員、公務員、自営業など仕事を持ちながら笛を吹いている。しかも1試合で10キロから12キロも走らなければならないため、選手同様に笛を吹く試合が決まったら逆算してコンディションを整える必要がある。シーズン中は仕事終わりに居酒屋で一杯、というわけにはいかない。

 それでも審判を続けるのはなぜか。以前、J2や高校サッカー選手権などで笛を吹いていた人に聞いたことがある。彼は苦笑いしながら「結局、サッカーが好きなんですよ。それだけです」と言っていた。
 最後に、槙野監督に言いたい。これからも判定に不服なら、声を出してほしい。誰かが言うから、議論が生まれる。それが審判のレベルアップ、さらにJリーグのレベルアップに繋がるのだから。

(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。

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