芸能

戦後70年「日本のアイドル近代絵巻」、スタア全盛の60年代

20150908kindai-a

「アイドル」という言葉が定着したのは70年代に入ってからである。では、ここで取り上げる60年代は何と呼ばれていたのか? 答えはすべて「スター」であり、より時代的な表現をするならば「スタア」であった。それは吉永小百合や内藤洋子がそうであったように「手が届かない存在」や「雲の上の偶像」であったことを意味する。そのポジションをキープするため、スタアたちは並々ならぬ努力を重ねた。

 さて60年代とは、高度経済成長期であることはもちろんだが、テレビが〈娯楽の王様〉になった時代でもあった。歌番組が全盛となって、ポップスシーンに多くの新星が生まれた。小川知子や山本リンダなどは、ブラウン管を意識したミニスカ姿で人気を高めた。また映画を出発点とせず、岡崎友紀や吉沢京子、岡田可愛らの「ドラマヒロイン」も次々と誕生した。さらに一流のクリエーターたちが腕を競ったCM業界からは、小川ローザなどが注目を浴びる。

 この時代の芸能界はハーフタレントも次から次へとスカウトされており、世の経済成長と同じ「荒ぶる上昇期」だったのだ。

中尾ミエ・伊東ゆかり・園まり

芸能界の最大手だった渡辺プロが「スパーク三人娘」として売り出す。テレビ時代の幕開けとともに、歌って踊れる姿をアピールした。

仲宗根美樹

まだ返還前だった沖縄からデビューした初の歌手。エキゾチックな顔立ちと島唄風の歌唱で人気を博し、紅白にも5度の出演歴を誇る。

和泉雅子

今でこそ北極点踏破の冒険家のほうが有名だが、デビュー当初は「ポスト吉永小百合」の一番手。その愛らしさはライバルたちに圧勝。

今陽子(ピンキーとキラーズ)

ピンキーのダイナミックな歌い方と、天真爛漫な笑顔はチビッ子にも大人気。ミリオンセラーの「恋の季節」は国民的ヒットと呼べる。

黛ジュン

68年の「天使の誘惑」は、史上最年少の20歳でレコード大賞に輝く。パンチの効いた歌声と、ミニスカからのぞく太股が健康的だった。

吉沢京子

60年代後半のスポ根や青春ドラマには欠かせない存在。特に「柔道一直線」のヒロイン・みきっぺは、多くのマンガで手本とされた。

(石田伸也)

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
4
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身