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サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「エアスピネルが2歳王者を倒す」

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 今週は中山で皐月賞TR「弥生賞」が行われる。リオンディーズが2歳王者の貫禄を見せるのか、それとも新興勢力の台頭があるのか、見どころ十分の一戦。一方、阪神の桜花賞TR「チューリップ賞」は、大混戦の様相。

 周知のとおり、弥生賞は皐月賞のトライアルレース(3着までに優先出走権が与えられる)である。顔ぶれがいいのは当然だが、出走頭数がきわめて少ない。このへんは同じクラシック戦線上にある、先のきさらぎ賞、共同通信杯と共通している。評判馬ばかりだから、かなわないと恐れて敬遠してしまうからだろう。

 皐月賞と同じ中山の芝2000メートルが舞台。よってこのあとの同じ皐月賞トライアル、スプリングS(中山芝1800メートル)より評価の高い馬が集う傾向にある。

 スペシャルウィーク、アグネスタキオン、ディープインパクト、アドマイヤムーン、ロジユニヴァースなど、ここを勝ってクラシックや他のGI馬に成長していく馬は実に多い。よって本命サイドで決着を見るレースでもある。

 馬単が導入された03年以降、これまでの13年間、その馬単で万馬券になったのは2回(馬連は1回)のみ。この間、1番人気馬は7勝、2着1回。2番人気馬は4勝、2着1回。穴党には手を出しづらい重賞と言ってもいい。

 では、顔ぶれを見てみよう。馬柱にあるレーヴァテインは、ほぼ別路線に回りそうなので、まさに少頭数の競馬になる。

 最有力候補は、リオンディーズだろう。母は日米のオークスを制した女傑シーザリオで、菊花賞、ジャパンCを勝ったエピファネイアが兄という良血。

 その血がなせる業と言っていいが、自身は新馬を勝ち上がったばかりのわずか2戦目でGI朝日杯FSを勝ち、2歳牡馬王者の座に就いている。よほど能力が高くなければできない芸当である。エピファネイア以上の大器なのは周知の評価なのだ。

 この馬に続くのがマカヒキだ。これも2戦2勝。ともに他馬を寄せつけぬ完勝だった。

 こちらの血統評価は微妙。母はアルゼンチン産で、一族には中南米で活躍した馬が多く、その血は北米にも流れている。日欧にその血脈が少ないだけに比較は難しいが、これまでのレースぶり、近親の成績から決め手はリオンディーズにそう見劣りしないものと見ていいだろう。

 しかし、この2頭のワンツーでは、あまりにもおもしろくあるまい。

 リオンディーズは、朝日杯FS以来、2カ月半ぶりの実戦。本番がのちに控えているのであれば、ここは多少、余裕ある体の作りだろう。

 マカヒキは、前走が3カ月ぶりの実戦で体重が10キロ減っての出走だった。“2走目のポカ”もなくはない。ならば、これら2頭に割って入る馬が出てきても不思議はない。

 狙ってみたいのは、エアスピネルである。こちらも朝日杯FS以来。その朝日杯FSは、リオンディーズに瞬時に交わされての2着だった。

 が、こちらはこの間、じっくりと調整され、重め感なく仕上げられている。1週前の追い切りも軽快かつリズミカルだった。

「雰囲気がよく、力を出せる状態にある」

 と、笹田調教師が胸を張るほどだ。

 こちらは決め手が甘い反面、レース上手。先行力もあり、この少頭数なら大きな武器になる。

 母はGI秋華賞の勝ち馬で、近親にエアシャカール(皐月賞、菊花賞勝ち)がいる良血。走りっぷり、血統(母系)から道悪も不安なく、連軸として強く推したい。

 チューリップ賞は、ペプチドサプルの勝機と見た。期待された前走・紅梅賞は、しまいの伸びがひと息で4着に敗れたが、勝ち馬との差はコンマ2秒。馬体に締まりがなく、状態がイマイチだったことを思うと、巻き返しは可能だ。今回はほぼ完璧と言っていい仕上がりで、能力の高い馬。大きく狙ってみたい。

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