スポーツ
Posted on 2016年08月11日 05:59

あのスターを生んだ夏の甲子園(3)打倒松坂!村田修一が打者転向を決めた1回戦敗退

2016年08月11日 05:59

20160811murata

 横浜時代には2年連続のホームラン王を獲得するなど4番打者として君臨。FAで巨人に移籍した今も主軸を打つなど、セ・リーグを代表する右の長距離砲の一人である村田修一。彼はいわゆる“松坂世代”だが、それのみならず、高校時代に甲子園で松坂大輔(現・ソフトバング)と対戦した貴重なプレイヤーでもある。それも、エースとして…。

 98年の春選抜。村田は東福岡のエース兼3番打者として初の甲子園の土を踏んだ。初戦の出雲北陵(島根)戦は、投げては球質の重い速球と切れのあるスライダーで連打を許さず散発6安打の無失点投球。打っては先制タイムリーを含む3安打と、まさにチームの主軸に相応しい活躍ぶりで5-0と快勝。そのいいイメージで迎えた次の対戦相手が松坂擁する横浜(神奈川)だったのだ。

 試合は投手戦となった。140キロ台後半を連発する松坂に対し、村田は最速136キロの速球にスライダーを交えて9奪三振。だが、6回裏に“ライバル”松坂にレフトフェンス直撃の先制タイムリーツーベースを許すと、結果的に被安打9で3失点。かたや肝心の打撃でも松坂の前に4打数ノーヒット2三振。チームも13三振を喫して0-3の完封負け。完膚なきまでに叩きのめされてしまう。

 同年夏。松坂へのリベンジを誓った村田はチームを春夏連続出場へと導いた。その初戦で激突したのが、大物スラッガーとして話題を集めていた古木克明(元・横浜など)を擁する豊田大谷(東愛知)だった。投手・村田は5回裏1死二、三塁からその古木にセンター前タイムリーを許し2点を献上。7回裏には味方の守備の乱れもあって4失点を喫してしまった。それでも8回表に村田の意地のタイムリースリーベースなどで東福岡は4点を返したが、時すでに遅し。4-6で無念の初戦敗退となり、松坂との再戦には遠く届かなかった。

 とはいえ、打者・村田はこの試合3安打の猛打賞。打者としての才能の片鱗をみせ、聖地をあとにした。そして、この試合を最後に野手へと転向。村田にとって甲子園は「投手としては松坂には勝てない」という限界を気づかせてくれた場所となったのである。

(高校野球評論家・上杉純也)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年01月14日 07:30

    昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月19日 07:30

    鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月22日 07:30

    今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/2/3発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク