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記事全文を読む→ビートたけしの金言集「自虐的言い回し“○○○がなかったら…”」
「最近そーいう気がまったく起こらねーな」
これ、3年程前から、“下”の話題で盛り上がったりすると、殿が決まって言うセリフです。「そーいう気」とは、もちろんそっちな気持ちになって“致したくなる”という性欲のことであります。で、この後に決まって放り込んでくる金言が、
「あと5年早くこうなってたら、俺ももうちょっと出世したのにな」
この一連の、“年取ったせいか、性欲がない今の俺”と“女にかまけてる時間を仕事に向けていれば、もっと大物になっていた俺”といった、スケベだった己に対する自虐的な言い回しは昨今、やたらと耳にします。で、殿が冗談半分本気半分で過去を笑い飛ばすパターンは他にも多々あります。
つい先日も、「たけし単独ライブ・その2」をやり終えた殿に、観に来た方々から賛辞を受けると、
「これでチ○ポがなかったら、もっといいライブができたのにな」
と、“ライブのことを考えている時間より、スケベなことを考えてる時間の方が多い俺”といった意味の言葉を、さらりと言い放っていました。まーこの場合、近年スケベ心を失った殿ですから、厳密に言えばまったくのフィクションであり、ただただ周りを笑かすためだけに言い放った、“完全なる自虐ギャグ”なのですが‥‥。それはさておき、この手のパターンは他にも、
「ここだけの話、チ○ポがなかったら今頃、大統領ぐらいにはなってたな」(日本は大統領制を敷いてません)
「真面目な話、チ○ポがなかったらもうひと財産築いてたな」(まだ財をなすの!)
等々、“女にかまけてなかったら、凄かった俺”は、昨今の定番です。
少し前、楽屋にて映画「マッドマックス・怒りのデス・ロード」をわたくしが6回観に行った、といった話を殿に披露すると、
「マッドマックスってあれか? 砂漠みたいなとこでガソリンを取り合う映画か?」
と、実に端的なマッドマックスのイメージを述べられ、そこからは、
「まだあのシリーズやってんのか?」
「あの映画に出てくるやつらはふだん何食って生きてんだ?」
等々、実に珍しくやたらと食いついてこられたのです。で、わたくしが得意になって、つたないマッドマックス解説を始めたのですが、殿は明らかに途中から飽きてしまったようで、“もうマッドマックスなんてどうでもいいや”といった表情をあらわにすると急に、
「だけど俺もチ○ポがなかったら、もっといい映画撮ってたのにな」
と、映画監督としてのキャリアをも自身で茶化すという、最上級の自虐ギャクを言い放つと、周りをどっと笑わせていました。しかし、その場にいる一番偉い方が放つ“下”にまつわる自虐的な話ほど、場を和ませ、男の子を引き付けるものはないと、つくづく思うわたくしなのです。
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◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!
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