社会
Posted on 2018年02月02日 05:59

突然襲われる“ベル麻痺”の恐怖!

2018年02月02日 05:59

 アイドルグループJuice=Juice(ジュースジュース)の宮本佳林が年明け早々“ベル麻痺”の疑いで入院。新春の公演を欠席した。芸能ライターが言う。

「所属事務所の発表では、宮本は1月3日、13日と14日に予定されていた中野サンプラザ公演のリハーサル中に首をひねり、首の痛みは治まったものの、音の聞こえ方に違和感があった。そこで、専門医の検査を受け『ベル麻痺』の疑いがあると診断され、入院したんです」

 世に耳慣れない病気も多いが、いったいこの「ベル麻痺」とは何か。江田クリニックの江田正院長が言う。

「ベル麻痺とは、この疾患を初めて報告したスコットランドの解剖学者、チャールズ・ベルにちなんで命名された急性顔面神経麻痺のことです。急性顔面神経麻痺の原因は、いろいろあるが原因が特定できない場合にベル麻痺と呼ばれ、顔面神経麻痺の60%~70%はベル麻痺とみられています」

 ベル麻痺は、顔面神経が炎症によって腫れる状態と考えられており、臨床上、1型単純ヘルペスウイルス感染によるのではないかと考えられている。原因がはっきりしないため治療法も確立していないが、ほとんどの患者は自然に治癒し、ほぼ完全に機能も回復。多くの場合、治療しなくとも発症後10日もすれば治まるという。とはいえ、突然始まる片側顔面筋の運動麻痺が主な症状なので、●発症すると額にシワを寄せられない●眼を閉じられない●口角が垂れ下がる●麻痺側の耳が過敏になり、音が大きく響くように感じる●麻痺側の舌の前方3分の2の味覚障害を伴いものを食べた時、金属を口に入れたような感じがする●眼が閉じにくいため、眼を涙で潤すことができず、夜間などに角膜が乾燥しやすくなる──など、かなりの不自由を伴う。そしてこれといった予防策もないのだ。が、江田正院長は言う。

「ストレスをためないことと体力をつけること。体力が落ちれば代謝も落ちる。適度な運動と休養が大事です」

 かつて自身がベル麻痺に襲われたお笑いコンビ「TKO」の木下隆行は発症した後の治療についてこう話している。

「リハビリは、顔を動かすことや低周波刺激を控え、マッサージやストレッチングにより顔の筋肉の短縮予防を行なった。逆に言うと動くからといってその動きを強めようと頑張ってはいけない」

 ともあれ順調に快方に向かっている佳林ちゃんにエールを送りたい。

(谷川渓)

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