「清純派」の称号とのギャップ。それは意外な場面でも露呈した。
冨士眞奈美、吉行和子ら女優や文士も参加する句会でのこと。吉永がまだ20代の頃である。「今日はバレ句(色っぽい句)を詠みましょう」というテーマが出され、驚くべき俳句を発表したのだ。
「松茸は舐めてくわえてまたしゃぶり」
中平氏が言う。
「周囲からは優等生と言われ、清純なイメージ。でも私にもこういう(奔放でスケベな)面があるのよ、というアピールでした」
もちろん、秀逸作品(天・地・人、の天)に選出されている。
濡れ場でも、ビックリするほどの積極性を見せたりする。例えば映画「天国の駅」(84年・東映)で、三浦友和に押し倒され、着物の胸に手を差し入れられるシーン。前出のジャーナリストが証言する。
「三浦にインタビューした際、『彼女は物凄い積極的で、もっと大胆にやってよ、と何度もダメ出しをしたんです。僕はもうタジタジになって、20回以上NGが出ました』と語っていました」
称賛すべき女優魂というか、20回以上も胸を揉んだ三浦がうらやましいというか‥‥。一方で、ヌードになることには抵抗があったようで、
「例えば映画『青春の門』では、原作者の五木寛之氏が『なぜ脱がなかったんでしょうか』と言っていました。小百合ちゃんは『私は胸が小さいから、出してもしょうがない』と、斎藤光正監督に言っていたそうです」(中平氏)
ちなみに、先の「天国の駅」の企画者・岡田裕介氏(現・東映社長)とはその2年後、彼の自宅から出て2人で車に乗り込んだところを写真誌に撮られ、大騒動に。それから彼女が変わっていったとの声もある。
「あの騒動以降、夫との別居説が頻繁に流れ、仮面夫婦ではないか、とも言われた。はっきりしているのは、ある頃、40代半ばあたりから、年下の男性に興味を持ちだしたこと。清原和博に私信を出し、東山紀之にはラブコールを送って対談相手をしてもらい、ラグビー界のスター・本城和彦(早大)を奇声を上げて応援する‥‥。彼女の中で何かがふっきれたんでしょうね」(芸能関係者)
かなり昔から「人生二度結婚説」を唱えていることも見落とすことができない。一度目の結婚で失敗しても、もう一回恋愛して結婚すればいい、というわけだ。実際、大人の不倫純愛を描いた「時雨の記」(98年・東映)のインタビューでは、こう答えている。
「奥様方には叱られるかもしれませんが、家庭も仕事もすっぱり捨てて、この人と思った人と一緒に暮らそうとする。ある意味で男の人にとって理想だと思います」
これは彼女自身に言い聞かせた言葉なのだろう。
その言のごとく、そして男性遍歴のごとく、彼女には活気に満ちた映画界を取り戻すべく、「白鳥」ばかりでなく「黒鳥」も演じてほしい。今回の中平氏の著書は、そんな気持ちを込めた辛口エールなのである。
「これで怒るようではもうダメです。これは私からの、愛情を込めた最後のメッセージ」(中平氏)
残りの女優人生を、はたして彼女はどう生きるのか。
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