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こう見てくると、高齢者と社会とのつながり、そこに健康の大きな秘密がありそうだ。永山氏もその影響力を語る。
「地方には独自のコミュニティーがあり、それが健康長寿の一因になっているのは間違いないと思います。田舎では“講”と呼ばれるコミュニティーを舞台に、高齢者たちが集まって宴会などを行っている。その宴会というのも小難しいことを話すのではなくて、どちらかというと下世話。下ネタも多いです(笑)。性は生命の原点ですし、好奇心は脳を若返らせる。高齢者にとっては、いいことずくめですよ。しかも、地方ではいまだに家族で食卓を囲む家も少なくない。それも高齢者によい影響を与えているのでは」
ちなみに永山氏の言う“講”だが、山梨県にも同様のシステムがあり、高齢者の生活と深い関係を持っている。山梨県では、いわゆる「無尽」がその役割を担っていた。
「基本的に職場だとか血縁だとかには関係のない人の集まりです。会費制で積み立ててそれを旅行や飲み会などに使う。山梨の場合、高齢者だけではなく、若い人も無尽をやっています。街の飲食店などの前に『ご宴会・無尽歓迎』という貼り紙が出ているほど、県内では浸透している。中には、一人で5つも6つもの無尽に入っている人もいます。毎日のように出かける人だっていますからね(笑)」(小田切氏)
こうしたコミュニティーは何よりも、高齢者にとっての最大の敵である「孤独」「孤立」などから救ってくれるという利点がある。時として、ソーシャルキャピタルの網の目から漏れてしまう都会との差は、こんなところにもあるのだろうか。何も、積極的に参加する無尽などのコミュニティーではなくとも、自治会活動に顔を出すだけでも、孤立を避け、最低でも周囲の「見守り」を受けることはできる。健康長寿を守るため、地道な触れ合いには意味があるということだ。
もっとも、コミュニティーで環境を維持していくにしても、健康な状態で晩年を迎えていなければ話にならない。そのための「道筋」として興味深いデータがある。それは05年に小田切研究室の大学院生が行った研究結果で、自立高齢者たちが、中年期にどのような生活行動をとっていたかという調査である。
「総務省のデータなど公的なものに基づき、自立した高齢者の20年ほど前の行動を調査したのです。その結果、彼らはそうでない人たちに比べて、中高年期に娯楽・趣味などに多くの時間を使っていた。それも、スポーツに時間を割いている人が多いことがわかりました。特にスポーツは一部の例外を除き、どのような競技でも、自立高齢者と関係していた。オールマイティーと言ってもよいでしょう」(小田切氏)
つまり、年を取っていきなりコミュニティーに参加するのではなく、それより早い段階で「予行演習」をやっておくほうが好ましいということだ。もちろん、その行為自体が生活習慣病を未然に防ぐ手だてになっているのかもしれない。いずれにしても、高齢者になってから「どうしよう」と考えるのではなく、早めに行動することが重要なのである。
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