スポーツ

白鵬「もうガチンコで勝てない」大横綱の落日(3)栃ノ心と逸ノ城の時代になる

 いずれにせよ、モンゴル互助会の崩壊で角界の景色は一変したと言っていい。もはや人情相撲は、旧態依然とした相撲の悪しき遺物と言ってもいいかもしれない。やく氏が言う。

「八百長工作というと露骨ですが、ま、言うなれば高度な気の利かせ合いですよ。あうんの呼吸でやっていることだと思いますよ。千秋楽、鶴竜との一番では熱戦に見せようと思って、白鵬が寄り戻したりしましたが、見ているこっちのほうが気恥ずかしくなりました」

 実際、同じモンゴル人力士同士の対戦でも、逸ノ城のようにモンゴル人力士との交流が少ない関取ともなれば、なれ合いは皆無。14日目の対戦では白鵬が左上手が取れず上手投げで完敗。もはや巨漢力士とのガチンコ対決では、正面突破は厳しいようにも思える。

 では、Xデーを迎えたモンゴル互助会はどうなるのか。

「自然消滅でしょうね」

 とやく氏が続ける。

「次の横綱が誰かということになりますが、栃ノ心の時代になるでしょう。栃ノ心は30歳と年齢的にもそう長く全盛時代が続くとは思えませんが、普通に13勝、14勝していけば、数場所後には横綱になっているでしょう。彼が横綱になれば、ファンは本気の力相撲が楽しめるはずです」

 ライバルの鶴竜は夏場所こそ、もろ差しになり栃ノ心を制したが、春場所ではどちらが横綱かわからないような力相撲で栃ノ心が圧倒した。いよいよ新時代の到来か。ベテラン相撲記者が指摘する。

「鶴竜も32歳という年齢から、長くはもたないでしょう。恐らく栃ノ心のライバルは大器、逸ノ城です。この二人が白鵬なきあとの土俵の中心になるはずです」

 モンゴル互助会とともに終焉を迎えようとする白鵬時代。新旧世代交代が明らかになった今、問われるのは大横綱の引き際なのかもしれない。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
「京都崩壊」の信じがたい現実…外国人観光客専用都市に激変した「不気味な風景」
2
商品価値が落ちたヤクルト・村上宗隆「メジャー計画変更」で大谷翔平と同じ道を
3
土壌ラドン濃度・衛星観測・上空発光…火山噴火と大地震「前兆キャッチ」の新技術がスゴイ!
4
山尾志桜里の「公認取り消し」騒動を起こした玉木雄一郎は「榛葉幹事長人気に焦った」って!?
5
フジテレビ・山本賢太アナが行方不明に!? 「代役」登場と「謎のテロップ」