元横綱・白鵬の宮城野親方が、以前から各メディアで報じられている通り、日本相撲協会に退職届を提出していたことがわかった。
協会側は受け取らず保留扱いにしており、週明けの6月2日に臨時理事会を開いて、閉鎖中の宮城野部屋の今後について協議する予定だという。
しかし宮城野親方の決意は固いようで、このまま相撲界から離れることが濃厚とみられる。宮城野親方は夏場所中に退職を決意し、既に後援者やスポンサー関係者にその意向を伝えているというのだから…。
コトここに至った経緯を振り返っておこう。昨年4月に弟子の元幕内・北青鵬(すでに引退)の暴行問題の責任を問われた宮城野親方は部屋閉鎖の憂き目にあい、他の弟子たちとともに伊勢ケ浜部屋の所属に。
それから1年以上が経過したが、部屋再興の時期が全く見通せず、さらに伊勢ケ浜部屋の師匠が、伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)から、宮城野親方とは折り合いの良くない照ノ富士親方(元横綱)に代替わりすることが引き金になったようだ。自分よりも実績と指導歴が劣る、年下の人間を師匠と呼ばねばならないことが、我慢できなかったのだろう。相撲部屋関係者が言う。
「宮城野親方のモチベーションが上がらないのは当然だが、伊勢ケ浜部屋転籍時に在籍していた力士19人のうち半数以上が、この1年の間に角界を去ることとなってしまった。処分によって塩漬けにしておくのは、日本相撲協会の宮城野親方潰しだと言われていたが、その思惑通りに角界を去ることになりそうで…」
とはいえ、元横綱という絶大な知名度、そして発言力を持つだけに、このまま黙ってはいない、とも。相撲部屋関係者が続ける。
「おそらく暴露本を発売するのでは。その上で、影響力があるYouTuberの動画への出演が期待されるが、出演してプラスになりそうなのは、各界浄化を掲げてYouTubeを始めた元貴闘力のチャンネルでしょう。これまで相撲協会はかなり際どい暴露に対しても、ガチンコで反論できないので、スルーし続けている」
激しい場外バトルの幕開けである。
(高木光一)