大相撲五月場所を幕内上位で7勝8敗と負け越した阿炎。三役から陥落したこの場所は、4日目に横綱・豊昇龍を下して金星を手にするも、後半に失速した。スポーツ紙デスクが解説する。
来場所はさらに番付を下げることになるが、そう簡単に巻き返しとはならない事情が見え隠れしている。角界関係者が耳打ちするには、
「師匠の錣山親方(元小結・豊真将)との関係がギクシャクしているのです。場所前の5月4日には、国技館があるJR両国駅近くの居酒屋チェーン店で、部屋と後援会関係者を集めた激励会が開催されたのですが、部屋頭の阿炎が不在でした。奇しくもこの日は阿炎の誕生日で、本人曰く『家族と過ごしたいから』と出席を固辞したといいます。普通は他の用事があっても、師匠を立てるために数分だけでも顔を出すもの。いずれにせよ、部屋で唯一の関取である阿炎がいないことで、遠方から駆け付けた後援会関係者からは不満が噴出したそうですよ」
もっとも、親方と距離を置くのには理由があった。
「錣山親方は先代(元関脇・寺尾)時代の繋がりや慣習を断つ方向で進めています。現在の錣山部屋は先代家族の財産であり、毎月の家賃が発生している。現役の女将さんと先代の女将さんの関係が芳しくないのと、23区内で家賃が高額なのを理由に、近いうちに部屋を移転する計画があるようです。千葉県市川市が第一候補らしいのですが、どうも親方の子供たちが通う学校の近所に所帯を構えたい思惑が見える。もちろん、阿炎は異を唱え続けています。稽古どころではないはずですよ」(前出・角界関係者)
このまま相撲に全集中できず、キャリアは下降線を辿ってしまうのか。