スポーツ

野村克也、阪神のクビにならない担当コーチ

 野村氏は返す刀で、平野恵一もバッサリ。無死二、三塁のピンチで、内野ゴロなら一塁送球という指示を無視してバックホームし暴投となった守備や、併殺を狙った送球を捕球し損ねた鳥谷敬を「こっちはきちっと投げたつもりだけど」と責めたことを取り上げ、

〈もし私が監督なら、平野のこうした一連の言動は看過できないだろう。(中略)平野は、12年オフに国内FA権を行使(中略)、仮に他球団に移ったとしても、今の性格ではチームに溶け込んでいくのは難しいと言わざるを得ない〉

 まずはその性格を直せ、というのである。

 ところで野村氏は、「捕手はグラウンド上の監督」との持論から不動の正捕手の育成を特に重要視する。

「とにかく捕手が育たない。例えば高卒で長く使った生え抜き捕手はここ30年、誰かいますかね。山田勝彦ぐらいでしょうか。捕手の育成は本当にヘタですね。これだけ結果が出ていないのに、吉田康夫バッテリーコーチがクビにならず、ずーっといる。これも不思議ですわなぁ」(前出・球団関係者)

 確かに近年も矢野燿大、城島健司、藤井彰人と補強し、今オフにはまたしても、ベテランの日高剛をFA補強。今季、自己最高の72試合に出場し、大きく育てるかと思われた生え抜きの小宮山慎二を、来季は飼い殺しにするつもりなのか。

 野村氏はこう説くのだ。

〈「優勝チームに名捕手あり」の時代になっても長らく「阪神に名捕手なし」の状況が続いていたことが、阪神の低迷の一因であったと私はみている〉

 最後に野村氏は「阪神はどこへ向かうのか」と、中村勝広GMの戦略にも苦言を呈した。コンラッド、西岡、そして日高と、現有選手とポジションがかぶる新戦力を獲得。この「目先の補強」をこう評した。

〈中村GMがしっかりとした「阪神タイガースとは」「阪神野球とは」という思想を定め、それに従って監督、コーチ、選手の編成を、予算に応じて適切に行い、失敗すればその責任を負う。その信念を固めなければ、阪神は今後も同じ失敗を繰り返し続ける〉

 前出・阪神電鉄関係者が苦笑する。

「中村GMは85年に日本一になった吉田義男氏のことを尊敬しており、あのチームが理想だといいます。つまり攻撃のチームが作りたいわけで、和田監督が言っていることとは全然違う。まぁ、年俸わずか1200万円の中村GMに責任感がどれだけあるのか‥‥」

 瀕死球団の「A級戦犯」たちは、野村氏の最後通告をどう受け止めるのか。

カテゴリー: スポーツ   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<老人性乾皮症>高齢者の9割が該当 カサカサの皮膚は注意

    330777

    皮膚のかさつきを感じたり、かゆみや粉をふいた状態になったりすることはないだろうか。何かと乾燥しがちな冬ではあるが、これは気候のせいばかりではなく、加齢による皮膚の老化、「老人性乾皮症」である可能性を疑った方がいいかもしれない。加齢に伴い皮膚…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<中年太り>神経細胞のアンテナが縮むことが原因!?

    327330

    加齢に伴い気になるのが「中年太り(加齢性肥満)」。基礎代謝の低下で、体脂肪が蓄積されやすくなるのだ。高血圧や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病に結びつく可能性も高くなるため注意が必要だ。最近、この中年太りのメカニズムを名古屋大学などの研究グル…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<巻き爪>乾燥による爪の変形で歩行困難になる恐れも

    326759

    爪は健康状態を示すバロメーターでもある。爪に横線が入っている、爪の表面の凹凸が目立つようになった─。特に乾燥した冬の時期は爪のトラブルに注意が必要だ。爪の約90%の成分はケラチン。これは細胞骨格を作るタンパク質だ。他には、10%の水分と脂質…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「ちびまる子ちゃん」にとんでもない場面が登場「中居問題」を想起させる「意味深な部屋」
2
大相撲初場所「琴桜の5勝10敗」で思い出す「4大関が公然と無気力相撲」の汚点史
3
【ミステリー】台湾で今も頻発する「老人と子供の失踪事件」防犯カメラの映像と「紅い民族服の小人」証言
4
「これは揺るがない。絶対に当たる」亀田大毅が断言する「堤聖也VS比嘉大吾」勝敗の絶対根拠
5
俳優・清水章吾「金銭トラブル」が警察沙汰に…元妻が激白する執拗な“不幸の手紙”被害