社会

「最後の現役ダフ屋」が「廃業」悲痛告白(1)東京五輪が決まったことで…

「チケット余ってたら買うよ~」──かつては人気歌手のコンサートやスポーツイベントの会場周辺で必ずダフ屋を見かけた。是非はともかく、その光景は興行の活気を端的に示し、詰めかけた観客たちの高揚感をあおったものである。そんなダフ屋が「廃業」の危機を迎えているというのだ。

 近年、ダフ屋が効率よく稼ぐ舞台は、ゴルファーのアン・シネや三浦桃香ら黄金世代の台頭で活気づいた女子ゴルフだったという。ベテランの現役ダフ屋・A氏が口を開く。

「スポンサー会社や開催地の周辺地域にチケットをバラまくことがあって、それをまとめて売りに来る客がいるんだよ。それを格安で購入して、転売するのが基本的な流れだ。ギャラリーの中には、予選と決勝ラウンドの共通入場券を購入して、自分の好きな選手が予選敗退したらチケットを捨てることもあってさ。拾って転売したら、元手ゼロでそのまま利益になるんだからな。まぁ、そんな穴場も今後は見過ごされなくなるんだろう‥‥」

 これまでダフ屋の取締りは、駅など公共の場で転売する行為を禁ずる、各自治体の迷惑防止条例が根拠となっていた。一方、ネットでの転売はその対象外で、無法地帯と化していたのだ。

「もともと音楽業界から転売に対する不満が高まっていましたが、今年春には東京五輪のチケット販売が開始され、対策は喫緊の課題でした。国際オリンピック委員会からも転売を防ぐ仕組みの整備を促され、18年6月に超党派の議連発足後、わずか半年で法律が作られたのです」(社会部記者)

 12月8日、参院本会議でスポーツやコンサートのチケットを高値で転売する「チケット不正転売禁止法」が可決、成立。今年6月14日から施行され、「業として」販売価格より高値で転売するなど、商売目的と見なされた場合や、不正転売の目的で譲り受けた場合は、1年以下の懲役か100万円以下の罰金、または両方が科せられることになったのだ。

 まるでネット転売隆盛のとばっちりで、ダフ屋を取り巻く環境が厳しくなり、こうした事態に、先のA氏は嘆くことしきり。

「これまでなら、初回は20万円の罰金、2回目は50万円、3回目でも執行猶予が付いて、4回目でようやく懲役だった。それが6月からは、一発で持っていかれちまう可能性が出てきたんだからな」

 そもそも、ここ数年、商売はあがったりだという。

「『チケットキャンプ』なんかのチケット転売を仲介するサイトが登場してから、ダフ屋を利用しなくてもネット上で売買できるから、こっちが入手できるチケットの余りが激減したんだ。17年12月にチケットキャンプが商標法違反の疑いで閉鎖に追い込まれたけど、似たようなサイトや商売目的の“転売ヤー”は増えるばかり。しかもそいつらが目立ちすぎたせいで現場の風当たりが強くなってるよ。『埼玉スタジアム2002』でのサッカー日本代表戦はこれまで安全地帯だったのに、昨年、知り合いが会場近くでチケットを売ろうと声をかけたら、代表ユニホームを着て変装していた警察に囲まれてパクられたんだから」(A氏)

 プロ野球の会場警備も厳しく、ZOZOマリンスタジアム(千葉)や横浜スタジアム(神奈川)、明治神宮野球場(東京)は警備に顔を見られた瞬間、「帰れ!」と追い返されるというのだ。

「東京ドームは敷地外ならまだ大目に見てくれるんだ。でも、帰る時にちょっと敷地内を通っただけで警備員が飛んできて、常に監視されているようで驚いている。最近迷惑なのは、中国人の転売ヤー。あいつらはドーム敷地内のチケット売り場の隣で、なぜだか堂々と転売するもんだから、警備員がピリピリしていて、こっちの商売がやりにくくてしかたない」(A氏)

 現場に立つのも難儀なのに、プロ野球もサッカー日本代表も一時期よりは人気が落ち着いているようで、ようやく転売できても儲けは知れているという。

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