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記事全文を読む→天才テリー伊藤対談「山下真司」(3)「太陽にほえろ!」撮影初日に遅刻して…
テリー スニーカー刑事役で参加した「太陽にほえろ!」は、どんな現場だったんですか。
山下 もうモデルの世界とは全然違いましたね。2回オーディションがありまして、最初は北海道の撮影に合流しての演技テストがあったんですが、朝5時半起きなのにスタッフと一緒の10人部屋で、いびきと歯ぎしりと寝言と酒の匂いがひどくて3時ぐらいまで寝られない。これはすごい世界だな、と。しかも、そのテストはエキストラとしてひと言しゃべったらもう終わりなんです。チャラチャラした自分が、いきなり滝に打たれるような緊張感を感じました。
テリー 手応えはまるでない感じですか。
山下 正直、落ちたと思いましたよ。でも東京に戻ったら竜雷太さんと一緒に刑事役を演じるカメラテストがあって、最終的には運よく選ばれるんですが、またまずいことに撮影初日に遅刻しちゃったんですよね。
テリー ええっ、そりゃまた、なんで?
山下 テストに合格してから実際の出演までに1年ぐらい空いていまして、その間にアメリカの友達のところに遊びに行って、ユニバーサルとか向こうのどでかい撮影スタジオを見学したりしていたんです。
テリー 勉強も兼ねてね。実に偉いじゃないですか。
山下 ところが、それでスタジオのサイズ感を勘違いしちゃったんですよ。「太陽にほえろ!」を撮影していた国際放映の撮影所って、アメリカのそれに比べるとやっぱり小さいので、指定の住所に着いても「ここじゃないよな」と思ってしまって。結局あたりをグルグル回っているうちに遅刻してしまって、えらく怒られました。
テリー 石原裕次郎さんはどうでしたか。
山下 朝、ボス(石原)に挨拶に行くと「スニーカー、ちょっと来い」と言われるので何かと思ったら、「俺はホンを読んでないしセリフも覚えてないから、今回どんな話か説明しろ」って言われるんですよ(笑)。
テリー ハハハ、すごい。山下さんは台本が頭に入っているんだ。
山下 現場で台本を見ていたら怒られますからね。それをしていいのはボスだけですよ。いつも座っている机の引き出しを開けると、自分のセリフに赤線を引いた台本が開いて置いてありますから。
テリー 裕次郎さんが席からなかなか立たない理由はそれだったか(笑)。
山下 でも休憩時間はサイフォンでコーヒーを沸かして飲ませてくれたり、ものすごく優しく接してもらいました。そうそう、年に一度1週間の正月休みがあって、ハワイのワイキキにあるボスのマンションにみんな呼ばれるんですよ。
テリー おお~、それは贅沢ですね。
山下 ボスはブリーフ姿で迎えてくれました。その時は渡(哲也)さん、神田(正輝)さんもいらしてたんですが、たまたま階下のほうで誰かが爆竹で遊んでいたのを見たボスが「誰か買ってこい」って。それで、みんなしてベランダで火をつけて遊んだり。
テリー 危ないな~、そんなヤンチャなことやってたんですか。
山下 本当にムチャクチャなんですよ。次の日はゴルフに連れて行ってもらったんですが「上、脱いで大丈夫だぞ。早く脱げ」って、やっぱりボスがパンツ一丁になるんですよ。しかたないから僕と神田さんも一緒に裸になりましたけど(笑)。
テリー フフフ、絶対に大丈夫じゃないですけど。
山下 そんなことできたのはボスだけでしょうね。それだけ、おおらかな時代だったし、遊ぶ時はとことん遊ぶ人たちだったんです。
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