エンタメ
Posted on 2013年05月30日 09:54

宗教学者・島田裕巳「“霊峰・富士山”信仰の原点を探る」(3)誰でも気軽に参拝できる富士塚

2013年05月30日 09:54

 江戸時代になり、江戸に幕府が置かれることで、そこには巨大都市が生み出されていくが、その江戸の町からは、富士山の姿がよく見えた。そこが京都とは違うところである。江戸時代に富士山に対する信仰が盛んになるのも、そうしたことが影響していた。今の東京でも、「富士見」の地名が多く残されており、いかに富士山が江戸庶民にとって身近なものだったかがわかる。

 ただ、姿は見えても、富士山は遠い。途中には険しい箱根山もある。

 そこで、江戸では、多くの「富士塚」が築かれていく。富士塚は、既存の丘や古墳を利用したものもあるが、富士山から溶岩をもってきて、それで築いたものもあった。富士塚は、富士山を望める場所に築かれ、そこに登ることで、富士山への代参としたのである。

 富士塚は、江戸以外の周辺地域にもあり、江戸時代から明治時代にかけて盛んに築かれた。もちろん、今回の世界文化遺産には、この富士塚は含まれないが、その趣旨からすれば、含まれてもおかしくはない。そうなれば、都内にも世界文化遺産が至るところに見られることになる。どうせなら、富士塚も文化遺産のなかに含めて欲しかった気がする。

 もう一つ、富士山麓には、新宗教の団体がその聖地を求めることが多い。創価学会がかつて信奉していた日蓮正宗の総本山、大石寺は富士山を間近に仰ぎ見る富士宮市にある。今はないが、戦前には日蓮主義の国柱会があり、最近ではオウム真理教や法の華三法行が本部を構えていた。

 富士山はやはり特別なパワースポットと言える。そのパワーが、今回、世界文化遺産へと富士山を押し上げたのである。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    スポーツ
    2026年06月24日 07:15

    ドジャース・大谷翔平の第二子誕生をめぐって、フェミニストを名乗る女性たちがSNS上で「多産DVだ」「年子出産は女性虐待だ」と騒いでいる。大谷夫妻は昨年4月20日に第一子誕生を報告、この6月20日に第二子誕生をアナウンスした。これら誹謗中傷コ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 11:30

    一発出たら同点。3-7と4点をリードされて迎えた7回裏、二死満塁の場面。この日いちばんの勝負どころで、広島・新井貴浩監督がベンチから送り出した代打は捕手・石原貴規だった。結果は空振り三振。最大の山場でなぜ、より長打を見込める打者を送り込まな...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 13:30

    これはトレードのショーケースなのだろうか。そう思ってしまったのは、阪神タイガースの梅野隆太郎捕手が2軍から再昇格し、6月23日のヤクルト戦に即スタメン出場して攻守に高い能力を見せつけたことだ。1-0とリードした5回に二塁打を放ってチャンスメ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/6/23発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク